“マジックリアリズム”と子どもたちの生命力!『雨を告げる漂流団地』には、スタジオコロリドの魅力がいっぱい
豪華声優陣が命を吹き込む!少年少女たちの“初めての別れの旅”
取り壊しの決まった思い出の場所に忍び込み、不思議な現象に巻き込まれて大海原へ。温かみのあるキャラクターデザインで描かれた子どもたちが漂流する団地で泣いたり、ケンカしたり、仲直りしながらも力を合わせてサバイバルに挑む様子が、躍動感ある映像でいきいきと描かれているのも本作の見どころのひとつ。
そんな生命力あふれる子どもたちに命を吹き込むのは、W主演を務める航祐役の田村睦心と夏芽役の瀬戸麻沙美をはじめ、村瀬歩、山下大輝、小林由美子、水瀬いのり、花澤香菜といった豪華声優陣。それだけでもアニメファンにとっては必見のポイントだ。
「台本を読んだとき、航祐には『ぶっきらぼうな男の子だな』という印象を持ちました。演じるのもなかなか難しそうだと感じ、どう演じようかと思いながら台本を読み進めていました」と振り返る田村が、「段々とお話にのめり込んでいき、後半では涙が止まらなくなっていました。『こんな状態でちゃんと収録できるかな』という気持ちになるほど、感情を揺さぶられてしまいました」と明かすほど感情移入必至のストーリーも見逃せない。
漂流する団地はどこへ向かっているのか?航祐たちは無事に元の場所へ帰ることが出来るのだろうか?そして子供たちが、団地での旅を通して経験する“初めての別れ”とは一体どういうことなのか…。丁寧に紡がれる子どもたちの葛藤や成長は、誰しもが子ども時代に感じたことのある気持ちを思い出させてくれることだろう。
本作を観る際はスタジオコロリドの持ち味である“マジックリアリズム”と魅力的なキャラクター&ストーリーに注目しながら、その世界観に存分に浸ってほしい!
文/久保田 和馬
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