クォン・サンウ、キム・テリらが出演する珠玉の名作から、激動の時代を歩んできた韓国を知る!
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8~10月の3か月間は「もっと観るべき韓国映画」特集を展開。『パラサイト 半地下の家族』(19)が第92回アカデミー賞において作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞など4部門の受賞に輝き、世界的にその実力を認められた韓国映画。特に激動の現代史を巧みに取り入れたエンタテインメント作品の数々は、観る者を強く引きつけてきた。本稿では8月に「スターチャンネルEX」で配信される作品を手がかりに、韓国が歩んできた歴史にフォーカスし、現代にまでいたる道筋を振り返っていきたい。
朝鮮戦争の最前線で戦う南北兵士の過酷な現実を映しだす『高地戦』
朝鮮半島の現代史は、日本が連合国に降伏して太平洋戦争が終結し、1910年以来続いていた日本による統治が終わった1945年8月15日に始まる。しかし、独立を果たした朝鮮半島は、すぐにアメリカとソビエト連邦によって分割占領され、1948年に、南側で李承晩(イ・スンマン)を大統領とする大韓民国、北側では金日成(キム・イルソン)主席のもと朝鮮民主主義人民共和国が成立する。両国それぞれで国づくりが始まるが、1950年に朝鮮戦争が勃発する。
当初、南下してきた北朝鮮の軍に押されて劣勢だった韓国軍は、釜山の西を流れる洛東江まで追いつめられるが、9月に米軍を中心とする国連軍による仁川上陸作戦が成功すると北上して38度線を突破。しかし、10月に中国人民志願軍が参戦すると再び北朝鮮軍が勢いを取り戻し、1953年7月に軍事停戦協定が結ばれるまで南北両軍が一進一退を繰り返した。
チャン・フン監督の『高地戦』(11)は、戦争が終わりに近づき停戦協定成立から発効までの12時間に行われた最後の戦闘を描きだす。南北の兵士たちが最前線の要地である“高地”を巡って激しい戦闘を繰り返し、その領有権が何度も入れ替わる様子に目を奪われる。朝鮮戦争をテーマとする作品は数多くあるが、急斜面を舞台にした迫力の戦闘シーンや、祖国の命令に翻弄され極限状態の戦いを続ける南北の兵士たちの間にいつしか生まれる暗黙の“共犯関係”といった独特の描写が印象的だ。
戦死した兵士の死体から味方の弾丸が発見されたという事件から始まるこの映画では、『トンマッコルへようこそ』(05)のシン・ハギュンが真相を調査するため最前線へとやってくるカン・ウンピョ中尉役で出演。そこで再会する『白夜行 白い闇の中を歩く』(09)のコ・ス扮する友人キム・スヒョクや、『建築学概論』(12)のイ・ジェフン扮する命知らずのシン・イリョンらと行動を共にしながら、過酷な戦場の現実に気づいていく。さらに、コメディからシリアスまで多彩な演技を見せるリュ・スンリョンが北朝鮮の兵士の複雑な心情を見せている。チャン・フン監督は本作の6年後に、このあと登場する1980年の光州事件(光州民主化運動)を題材にした『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』(17)を発表している。
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