清水尋也&モリ・マサ監督『カメの甲羅はあばら骨』でよみがえる高校時代とハマったアニメ遍歴を語る!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
清水尋也&モリ・マサ監督『カメの甲羅はあばら骨』でよみがえる高校時代とハマったアニメ遍歴を語る!

インタビュー

清水尋也&モリ・マサ監督『カメの甲羅はあばら骨』でよみがえる高校時代とハマったアニメ遍歴を語る!

動物たちの体のしくみを人体に置き換えて表現し、SNSなどで話題になった川崎悟司の同名図鑑を劇場アニメ化した『カメの甲羅はあばら骨』(公開中)。図鑑に登場する動物人間たちが通う“ごくごく普通”の高校を舞台に、葛藤と成長の物語が描かれる。監督は映画館でもおなじみのショートアニメ「貝社員」を手掛けたモリ・マサ、脚本をドラマ「チーム・バチスタ」シリーズの田中眞一がモリと共同で務め、主人公のカメ田カメ郎の声を清水尋也、カメ田と仲良しのクラスメイト、カエル川エル隆の声を磯村勇斗が担当している。

【写真を見る】長い首のキリン、美脚を持つフラミンゴ…動物人間が高校生になって通う“ごくごく普通”は?
【写真を見る】長い首のキリン、美脚を持つフラミンゴ…動物人間が高校生になって通う“ごくごく普通”は?[c]カメの甲羅はあばら骨製作委員会

MOVIE WALKER PRESSでは、『映画大好きポンポさん』(21)に続きアニメーション作品の主演を務めた清水と、メガホンをとったモリ監督にインタビュー。作品の見どころ、アフレコ裏話はもちろん、アニメが大好きだという2人のアニメ遍歴や最近のお気に入り作品まで教えてもらった。

「思春期にもあった感覚が、リアルによみがえた」(清水)

――原作の図鑑はインパクト抜群でシュールな動物人間たちがSNSで話題になりました。原作を最初に読んだ時の感想を教えてください。

骨にこだわり抜いた物語
骨にこだわり抜いた物語[c]カメの甲羅はあばら骨製作委員会

モリ「『なんかを突き詰めるって魅力的』ということ(笑)。突き詰めて行き着いた現象は興味深いと思いました」

清水「最初に思ったのは『なんだこれ!?』です(笑)。小学生の頃にずっと読んでいた大好きな本『空想科学読本』に通ずるものがあると思いました。普段、不思議に思わずに見ているもの、例えばマンガやアニメ、ゲームの世界で描かれる不思議な現象を科学的に解明するという内容なのですが、あの時の感覚がよみがえりました」

――物語の舞台を高校にした理由を教えてください。

モリ「動物人間の要素として、動物のヒエラルキーはとても大きく、まずここは避けられないところだなと。それをミニマムに表現しやすい場所を考えた時、学校、そしてスクールカーストがハマると思いました」

自身が見てきた高校生活の要素を盛り込んでいるという
自身が見てきた高校生活の要素を盛り込んでいるという撮影/黒羽政士

――制作の時に、高校時代の思い出がよみがえったりしましたか?

モリ「自分が見てきた学生生活の要素は入っています。僕自身、当たり障りなく生きているタイプだったので、カメ田に親和性を感じています(笑)。あと周りを斜めに見て『自分は違うぜ』みたいな痛々しさも、蓋を開けたら中身は空っぽだったことも、カメ田のようでした。僕はアニメに一番ハマったのは中学2年生の頃。当時、まだアニメ好きに市民権がなく、『アニメ好きがバレたらカーストの底辺に落ちる…』という緊張感を勝手に持っていて、そこはライオン寺と被るかもしれません」


清水「こういうヤツいたなと思い出す部分が多かったです。僕はカメ田のようにちょっとひねくれているところもあるので、人に対してうがった見方をしてしまいがち。思春期にもあった感覚が、リアルによみがえりました」

主人公のカメ田カメ郎の声を清水尋也。原作を初めて読んだ時には大好きな本に通じるものを感じたそう
主人公のカメ田カメ郎の声を清水尋也。原作を初めて読んだ時には大好きな本に通じるものを感じたそう撮影/黒羽政士 ヘアメイク/須賀元子 スタイリスト/Shohei Kashima(W)

――好きな世界観の原作が台本になって、印象に変化はありましたか?

清水「ビジュアルを想像しながら読み進めましたが、中身は学園もので青春ストーリー。しっかりメッセージもあったし、グッとくるセリフも多かったです。クスッと笑える部分もたくさんあってとにかくおもしろそうだなと。このビジュアルの動物人間が動き回り展開する物語にワクワクしたのですが、正直映像の想像はつかなくて…。早く映像を観たいと思いました。普段なら台本を読みながらキャストの演技や仕上がりの映像を想像できるのですが、今回は一切浮かびませんでした(笑)」

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