ロングドレス&艶ありダークカラーが席巻!総勢40名以上の東京国際映画祭スターファッションを一挙プレイバック
アジア最大級の映画の祭典、第35回東京国際映画祭。今年はコロナ禍で縮小されていたレッドカーペットイベントが、3年ぶりに復活。10月24日から11月2日まで、10日間の会期を終えた。きらびやかなイベントの模様を捉えたフォトギャラリーと共に、華やかな装いに身を包んだ豪華俳優陣が笑顔で登場した、スターのレッドカーペットファッションを一挙にチェックしてみよう。
10月24日、東京ミッドタウン日比谷の日比谷ステップ広場と日比谷仲通りにレッドカーペットが敷かれ、映画人が集結。ファッションに注目してみると、ブラックドレスをセレクトした人も多く見受けられた。
イベントのトップバッターを飾った、ガラ・セレクション部門作品『月の満ち欠け』チームの柴咲コウは、アシンメトリーなデコルテラインがスタイリッシュなブラックのロングドレス姿。背中開きのデザインは金髪のショートボブとも相性抜群で、凛としたオーラを放っていた。
コンペティション部門に選出された『窓辺にて』の玉城ティナは、ウエスト部分がカットされたブラックドレスでレッドカーペットを闊歩。スカートのセンターにほどこされた深めのスリットから、美脚をのぞかせていた。
Nippon Cinema Now 部門作品の『ひとりぼっちじゃない』に出演している馬場ふみかも、ブラックのドレスを選んだ。美デコルテを大胆に披露しつつ、肩のリボンとふわりと広がるスカートも印象的。セクシーとキュートを兼ね備えた1枚だった。
ブラックのパンツドレスを着用していたのが、Nippon Cinema Now部門作品の『あつい胸さわぎ』チームの前田敦子。胸元が開いたジャケットにパンツを合わせ、ウエストマークのベルト、揺れる耳飾りもクールなインパクトを残した。
審査員として映画祭に参加しているシム・ウンギョンも、黒のパンツスタイル。襟のデザインが個性的で、オールバックにしたヘアスタイルも実にステキ。審査員長のジュリー・テイモアらと、審査の意気込みを語っていた。
そしてジャパニーズ・アニメーション部門作品『夏へのトンネル、さよならの出口』で声優を務めている飯豊まりえも、パンツルックで笑顔。ブルーのシャツタイプのパンツドレスで、シンプルかつ清潔感あふれる装いだった。
カラードレスで観客の目を引いたのが、コンペティション部門に選出された『山女』で過酷な運命をたくましく生きる女性を演じた、山田杏奈。夕暮れ時となったレッドカーペットにカラフルな花柄ドレスが映え、足元はヌードカラーのパンプスを合わせていた。また同じく『山女』チームでは、ロング丈の格子柄ジャケットを身にまとった森山未來、襟元にスカーフを結んだ永瀬正敏も、オシャレな出立ちで観客を釘付けにしていた。
Nippon Cinema Now部門作品『わたしのお母さん』で、母との関係に悩む娘を演じた井上真央は、胸元の開いたダークグリーンのドレス姿。首元のリボン、ロックな雰囲気のあるブレスレットなど、上品でありながら遊び心も大切にしたコーディネートで、沿道のファンに手を振っていた。
そしてガラ・セレクション部門作品『母性』で母娘を演じた戸田恵梨香と永野芽郁も、観客から大きな声援を浴びていた。戸田はGUCCIのふわりとした透け感ドレスで、超ロング丈のスカートが大きな特徴。永野は、ステラ マッカートニーのタイトなロングドレスで登場した。キラキラと光るゴールドのドレスで、肩見せのデザインが大人っぽい雰囲気を演出。2人で楽しそうにレッドカーペットを歩いていた。
ホワイトの存在感が際立つ衣装で、フレッシュな表情を見せていたのが、アジアの未来部門で上映された青春恋愛映画『少女は卒業しない』の河合優実、小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望。河合はゼブラ柄のショート丈ジャケット&チュールスカート。小野は黒レースをあしらったトップス、小宮山は袖プリーツの白シャツ、中井はフリルたっぷりドレスと、それぞれ個性的なエッセンスも加えたコーデだった。
個性的エッセンスといえば、2年連続で映画祭のアンバサダーに就任した橋本愛もあらゆる技が込められたドレスで参加。デザイナー⽥中⼤資が手掛ける「タナカ ダイスケ(tanakadaisuke)」のもので、橋本自身が信頼を寄せ、たびたび着用。ランウェイショーにも登壇してきた。レースとビジューが飾られた襟や袖、スカートがクラシカルなドレスに、太ベルトと黒ブーツを合わせたスタイルで、ビッグサイズのリボンで髪をまとめるなど、ゴシックなムードも漂わせて会場を魅了していた。
世界中から集まった豪華ゲストが続々と姿を現したこの日、艶やかな和装の面々もレッドカーペットに花を添えた。ガラ・セレクション作品『あちらにいる鬼』の寺島しのぶはミモザ色の着物、広末涼子はグラデーションの鮮やかなブルーの着物。
日本映画クラシックス部門で上映される『DOOR』からは、高橋惠子が黒地に白の花柄の着物姿で、夫の高橋伴明監督と熱心にファンサービス。美しい和の文化を伝える機会にもなっていた。
レッドカーペットのトリを飾ったのは、オープニング作品に選ばれた二宮和也が主演を務める映画『ラーゲリより愛を込めて』。二宮はアルマーニのベルベットタキシード姿で「いろいろな出会いを楽しんでいただければ」と映画祭をアピール。またコンペティション部門に選出された『エゴイスト』の鈴木亮平もアルマーニのタキシードを着用。恋人役の宮沢氷魚と「この場に立てて感無量です」と目尻を下げていた。
文/成田おり枝