名曲がずらり!『タイタニック』から『アバター』最新作まで、ジェームズ・キャメロン作品を音楽で紐解く

コラム

名曲がずらり!『タイタニック』から『アバター』最新作まで、ジェームズ・キャメロン作品を音楽で紐解く

ホーナーから『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を引き継いだサイモン・フラングレン

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の音楽を手掛けたサイモン・フラングレン
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の音楽を手掛けたサイモン・フラングレン写真:SPLASH/アフロ

ホーナーに代わって『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の音楽に抜擢されたサイモン・フラングレンは映画音楽のコンポーザーとしては無名に近い存在。それでもハリウッドではシンセサイザー奏者として90年代初頭からキャリアを築いており、シルヴェストリやハンス・ジマー、ハワード・ショアなどの映画音楽界の巨匠たちの下で音楽制作に参加。ホーナーとの付き合いも古く、『タイタニック』では奏者として参加したのみならず「My Heart Will Go On」のプロデューサーも務めている。『アバター』の音楽にも参加し、ホーナーの遺作『マグニフィセント・セブン』(16)でもアレンジャーとして貢献。キャメロンが今回の続編で彼に白羽の矢を立てたのは、そんな経緯からだろう。ホーナーのスタイルを崩すことなく、シンフォニーを基調にしながら、時に勇壮で、時にエスニックな香りを加えた音楽は、前作の世界観を崩すことなく、ドラマを盛り立てる。ちなみに『アバター』はこのあと、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に続き3本の続編の製作が決定しているが、フラングレンはこれらの音楽も手掛けることが決定済みだ。



『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のラストでは、21世紀をリードするR&Bアーティスト、ザ・ウィークエンドによる主題歌「Nothing Is Lost (You Give Me Strength)」がフィーチャーされているが、この曲の共同プロデュースにもフラングレンは名を連ねている。前作や『タイタニック』と同様に、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はあらゆる角度から注目を浴びるだろう。音楽の魅力もじっくりと味わって、映画を楽しんでほしい。

文/有馬楽


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