橋本環奈のピンク髪ツインテールがまぶしい!再現度を徹底比較、中村光作品のぶっ飛びキャラクターたち
「聖☆おにいさん」ではTシャツまでパンチとロン毛を完全再現
そんな『ブラックナイトパレード』を手掛けた福田監督は、中村作品では「聖☆おにいさん」の実写ドラマも手掛けている。神の子、イエスと目覚めた人、ブッダが織りなす生活をユーモラスに描いたこの作品では、イエスを松山ケンイチが、ブッダを染谷将太が演じており、そのビジュアルの完成度も抜群だった。
ロン毛&ヒゲ、頭にはいばらの冠という佇まいのイエスは、原作ではジョニー・デップに似ているとされる濃い顔の持ち主。松山もメイクに加え、クッと力の入った目などキリッとした表情を駆使し、ビジュアルからキャラクターになりきっていた。一方の染谷が扮したブッダも螺髪にふくよかな福耳という特殊メイクで特徴的なルックスを完全再現。染谷の穏やかな表情もハマっていた。
さらに作品の魅力の一つである、ブッダがシルクスクリーンでプリントしているTシャツも絶妙なハンドメイド感で作られており、随所に原作へのリスペクトが感じられる出来栄えだった。
河童、星、オウム…とんでもキャラも完璧に再現された「荒川アンダー ザ ブリッジ」
中村作品のなかでも特に強烈なキャラが数多く登場するのが「荒川アンダー ザ ブリッジ」。この作品は飯塚健監督によって2011年にドラマ化、そして同キャストで2012年に映画化されている。
「他人に借りを作るべからず」と教えられ育ったトップ企業社長の御曹司が、荒川の河川敷に住む自称金星人の女性に命を助けられるという大きすぎる借りを作ったことから、河川敷に住む個性豊かな仲間たちと生活することになるという本作。あらすじ通り、とにかく見た目からしてワケのわからないキャラクターばかりが登場する。
その筆頭が河川敷の住民たちをまとめあげる“村長”。全身緑のタイツに甲羅を背負い、頭には皿というビジュアルは河童そのもの。このキャラクターを小栗旬が顔面を緑色に塗りたくって演じており、一目では誰かわからないほど原作に忠実な仕上がりとなっていた。
また、ロックスターの“星”は頭がお星様になっているという衝撃のルックスの持ち主で、演じた山田孝之も被り物と顔面黄色塗りで原作のキャラクターを完コピ。ほかにも城田優が演じた顔に大きな傷を持つ修道女姿の巨漢の男性“シスター”や、平沼紀久が演じた顔はタイハクオウムで体は白スーツのビリーなど、どのキャラクターもコミックスのままというクオリティの高さだった。
過去の中村光原作の実写化作品同様、原作ファンも納得できるに違いない『ブラックナイトパレード』のキャラクターたちの再現度を劇場で確かめてみてほしい。
文/サンクレイオ翼