新宿の繁華街で人体発火の圧倒的リアリティ!藤井道人監督のドラマ「インフォーマ」撮影現場に潜入

コラム

新宿の繁華街で人体発火の圧倒的リアリティ!藤井道人監督のドラマ「インフォーマ」撮影現場に潜入

映画やテレビドラマに撮影可能なロケ地の情報を提供し、案内、調整も行う組織「東京ロケーションボックス」は、映像作品を通して東京の魅力を国内外に発信しながら、ロケ撮影で地域活性化を図ることを目的としている。今回は、カンテレが手掛ける新たなドラマ枠「EDGE」の最新ドラマ「インフォーマ」にフィーチャー。関西地区にて毎週木曜深夜24時25分より放送中で、Netflixでの全世界配信も決定している同作は、地上波テレビの枠を超えた刺激的な作品となりそうとの“情報”をキャッチし、MOVIE WALKER PRESSでは本作の撮影現場に潜入!

藤井道人監督が手掛けるクライムサスペンス

日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『新聞記者』(19)や『ヤクザと家族 The Family』(21)といった骨太なドラマから、せつないラブストーリーで大ヒットとなった『余命10年』(22)まで、幅広い作品を手掛ける藤井道人監督。「インフォーマ」がそんなジャンルレスに名作を生みだし続ける監督の2023年の最新作となる。

カリスマ的情報屋“インフォーマ”と週刊誌の記者が謎の連続殺人事件を追う
カリスマ的情報屋“インフォーマ”と週刊誌の記者が謎の連続殺人事件を追う

桐谷健太が主演を務め、伝説の情報屋、“インフォーマ”こと木原慶次郎を演じる。木原とバディを組む“ポンコツ週刊誌記者”三島寛治に扮するのはGENERATIONSの佐野玲於。SNSが普及し、誰もが発信者になりえる現代において、人知れず情報やメディアを操作するインフォーマ。謎の連続殺人事件を通して、現代社会の裏側や真実を圧倒的リアリティをもって描くクライムサスペンスだ。

ウワサに違わぬ深夜の新宿での撮影に潜入

 プレイスポットや飲み屋が密集する新宿の繁華街で撮影準備が着々と進む
プレイスポットや飲み屋が密集する新宿の繁華街で撮影準備が着々と進む撮影/宮川朋久

2022年7月下旬の暑い夜、深夜に「インフォーマ」の撮影があると聞いて、現場に駆け付けた。撮影スタッフ、演者合わせて100名以上が結集し、それぞれが平静を装いながらもどこか緊張感を帯びていた。それもそのはずいまから撮影するのは、とある雑居ビルから出てきた一人の男が、体中炎に包まれながら新宿の街をのたうち回った末絶命するというシーン。スタジオのセットではない本物の街中、しかも火を使った撮影ということで、一つ間違えば命にかかわるシーンであり、また、引火による火事も起きかねない非常に危険な撮影だ。

深夜と言えどもそこは眠らない街、新宿。終電を逃し酩酊した人々が、あちこちで怪気炎を上げている。街中での撮影は一般の人たちを完全にシャットアウトすることはできないので、撮影をサポートする東京ロケーションボックスのスタッフが、丁寧かつ迅速に通りゆく人々に声をかけて誘導。「すみません、少々お待ちください」「はい、どうぞお通りください」と撮影の状況を確認しながら交通の往来をコントロール。一晩中何十回もの声掛けは一見地味ながら、現場の安全と滞りなく撮影進めるためのとても骨の折れる仕事だ。それぞれの役割を丁寧に積み重ねてドラマは作られていく。

耐火剤を塗られ、さらには後ろ手で縛られ、顔にはガスマスクを着用するスタントマン。緊張感が高まる
耐火剤を塗られ、さらには後ろ手で縛られ、顔にはガスマスクを着用するスタントマン。緊張感が高まる撮影/宮川朋久


撮影の準備が整い、いよいよ人体発火をされるスタントマンがスタッフ十数名に囲まれて現場に登場。衣装のスーツの下に着こんだ防火服がスーツをはちきれんばかりに押し出している。リラックスさせるためかスタッフが冗談を言っているらしく、時折笑顔を見せるスタントマンだが、すぐに真顔になるところを見ると否が応にも緊張感が伝わってくる。


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