「名探偵コナン」のキーパーソン“灰原哀”のキャラをおさらい!組織に追われる理由、林原めぐみ起用のきっかけまで
“灰原哀”をキーパーソンにした劇場版「名探偵コナン」の最新作『名探偵コナン 黒鉄の魚影』が4月14日(金)より公開されるのに先駆けて、テレビシリーズの特別編集版『名探偵コナン 灰原哀物語~黒鉄のミステリートレイン~』が現在公開中だ。
『黒鉄の魚影』を観る前の予習として押さえておきたいエピソードが詰まった本作は、「名探偵コナン」ファンや灰原ファンはもちろん、テレビシリーズでは味わえないスケールを求めて毎年劇場版だけ観るという人にとっても必見の一本だ。そこで本稿では、本作と劇場版最新作をより楽しむために改めて“灰原哀”というキャラクターについておさらいしていこう。
本作はテレビシリーズ第701話から第704話の「漆黒の特急(ミステリートレイン)」をメインに、組織の幹部ジンと再会し命を狙われた第176話「黒の組織との再会(灰原編)」や、バスジャックに遭遇した車内で組織のメンバーの気配を感じた第230話、第231話の「謎めいた乗客」など、灰原と黒ずくめの組織の対立をまとめながら彼女の過去に迫るエピソードを再構成。本編の最後には『黒鉄の魚影』に続く新規映像も収められている。
“もう一人のトリプルフェイス”灰原哀の正体とは?
科学者で黒ずくめの組織の一員だった“シェリー”こと宮野志保は、神秘的な毒薬APTX(アポトキシン)4869を開発する。これは工藤新一を幼児化させた、「名探偵コナン」の原点となるあの薬だ。しかし、黒ずくめの組織が姉の明美を殺害したと知ったシェリーは組織を裏切り、自らAPTX4869を飲み幼児化してしまう。
行く当てを失った彼女は、同じ薬を飲んだ新一を頼りに阿笠博士の元に身を隠し、“灰原哀”と名乗るようになる。アニメ初登場回となったテレビシリーズ第129話「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件」で、コナンたち少年探偵団が通う帝丹小学校1年B組に転校してきた灰原。その正体を知ったコナンは初めは怒りをあらわにするが、自分のことが黒の組織に知られることを避けるため、近くにいることを受け入れる。
やがて同じ境遇を分かち合える唯一の相手として協力し合うようになるコナンと灰原。ふたりの息の合った掛け合いはテレビシリーズ、劇場版共に見どころのひとつとなっており、記憶を無くした黒ずくめの組織の一員であるキュラソーと対面する『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(16)や、事件の最前線で活躍した『名探偵コナン 緋色の弾丸』(21)など、劇場版作品でも灰原のポジションは特に大きなものとなっている。