滝藤賢一と渋谷すばる「周りは全員敵だと思っていた」!?意外な共通点を持つ2人が語る、共鳴し合う想い
「自分自身の歌もタイアップもどんどん挑戦して、表現できる音楽の可能性をもっと広げていきたい」(渋谷)
――この先もどんどん世の中が進化していくなかで、お2人とも、どんな俳優、アーティストでありたいと思われますか?
滝藤「偉そうな言い方になるけど、ここから50代くらいまでは、やらせていただけるならなるべく主演にこだわって作品を背負っていく演技をしていけたらいいなと思っているんですよね。そこからまた俳優としていろんな別の道を見つけていけたら素敵だなと。じゃないと、自分の俳優人生みたいなのがおもしろくないと思う。僕が俳優を始めた時なんて、僕が主演を張れる俳優になるなんて、誰も思っていなかったですからね(笑)。ゴールデンのドラマに出してもらえるなんて周りは誰も思っていなかったですし、顔も声も絶対に通用しないって言われてましたから。どこのワークショップに行っても弾かれてましたし」
渋谷「いまの滝藤さんを見てると、そんな時代があったとか、そんなことを周りから言われていたなんて思えないです」
滝藤「いやいや、あったよ、そういう時代。ほら、さっきも言ったけど、周りは全部敵だって思っていたから(笑)」
渋谷「あははは。そうでしたね(笑)」
滝藤「いい歳の取り方をしていきたいよね」
渋谷「本当にそう思いますね」
滝藤「体当たりな演技も、体力が許す限りはやっていきたいと思っているし、気持ち的な部分ではそこを忘れたくはないからね」
渋谷「昔のいろんな自分も認めてあげられる余裕のある自分になれたらって考えますよね。いろんなことが変化して堅苦しい時代になっている部分もあったりすると思うんです。だからこそ、自分を解放してあげられる場所ってすごく大切だなって。今回の『ひみつのなっちゃん。』でも、そこは1番伝えたかった部分でもあったと思うし、自分にとって音楽は間違いなくそういう場所だし、みんなにとっても、そういう場所であってほしいなと思いますね。手放しで楽しめる場所を絶対に作り続けていきたいし、守り続けていきたい。自分自身の歌もどんどん作り続けていきたいし、タイアップもやらせてもらえるなら、どんどん挑戦して自分が表現できる音楽の可能性をもっと広げていきたいなと思っています」
――いいお話ですね。ありがとうございました。最後に『ひみつのなっちゃん。』にちなんで、お2人の“ひみつにしていること”をお聞きしたいのですが。
滝藤「必ずそこ来ますからね(笑)。ちゃんと用意してありますから、すばるくん、先にどうぞ。秘密ある?」
渋谷「え?秘密ですか!?僕、こう見えて秘密ないんですよ(笑)。秘密とかいっぱいありそうに見えがちなんですよ。 “体調悪いですか? 大丈夫ですか?”とか、めっちゃ言われるんです。これほんまに昔っから言われるんですよ。勘違いされやすいというか(笑)。だから、きっとめっちゃ秘密いっぱい持ってるふうに思われてると思うんですけど、ほんまに全部自分のことは話してるつもりやし、閉ざしてるつもりはないんですけどね。案外さらけ出してますよね?僕」
――どこでもオナラしていらっしゃいますよね?
渋谷「あ、はい(笑)」
滝藤「まさかの暴露(笑)」
渋谷「いや、オナラをしだしたら、心を許した証拠だと思っていただけたらと(笑)」
滝藤「あははは。そこバロメーターなんだね。なかなか家族以外の前ではしないよね。そういう意味ではそのバロメーターはわかりやすくていいね(笑)」
渋谷「滝藤さん、秘密ありますか?」
滝藤「僕もなんでも喋っちゃうから、秘密にしていることってないんだけど、ママ(奥さん)に秘密にしてることがひとつだけありますね。最近、衣装部屋用にペルシャ絨毯を買ったんだけど、それが新品すぎるから早く使い古した味わいを出したくて、土足で歩いてます。これは絶対に言えない(笑)」
渋谷「あー、そういう秘密だったら思い出せないくらいいっぱいあります!」
取材・文/武市尚子