『ケイコ 目を澄ませて』が毎日映画コンクールで最多5冠!“映画ファン賞”は『チェリまほ』と『トップガン』に
1946年に創設され、今年で77回目を迎えた映画賞「毎日映画コンクール」の受賞作品と受賞者が決定。三宅唱監督の『ケイコ 目を澄ませて』(公開中)が、日本映画大賞と女優主演賞(岸井ゆきの)、監督賞(三宅唱)、撮影賞(月永雄太)、録音賞(川井崇満)の最多5部門に輝いた。
『きみの鳥はうたえる』(18)の三宅監督が、聴覚障がいと向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子をモデルに描いた『ケイコ 目を澄ませて』。さまざまな感情の間で揺れ動きながら一歩ずつ確実に歩みを進める主人公の姿を16mmフィルムでとらえ、第72回ベルリン国際映画祭を皮切りに国内外21の映画祭で高評価を獲得。公開後も映画ファンを中心に口コミが広がり、都内の劇場を中心に好調な動員を続けている。
また、高橋伴明監督がコロナ禍に起きたある事件をベースに“社会的孤立”という問題へ斬り込んだ『夜明けまでバス停で』(22)が日本映画優秀賞を、水上勉の料理エッセイを原案にした『土を喰らう十二ヵ月』(公開中)の沢田研二が男優主演賞を受賞。
主要映画賞での受賞は『太陽を盗んだ男』(79)での第4回報知映画賞主演男優賞以来、43年ぶりとなる沢田は、スポーツニッポンの紙面にて「凄い俳優さんがいるなかで、私を選んでいただいたのは、本当にとってもとってもうれしいし、せんえつだし、恐れ多いし、そして大変ありがたく思っております」とコメントを寄せている。
他に男優助演賞を『ある男』(公開中)の窪田正孝が、女優助演賞を『さがす』(22)の伊藤蒼が受賞し、スポニチグランプリ新人賞は『サバカン SABAKAN』(22)の番家一路と『マイスモールランド』(22)の嵐莉菜が受賞し、田中絹代賞は寺島しのぶに。映画ファンが選ぶ「TSUTAYA DISCAS映画ファン賞」の日本映画部門は『チェリまほ THE MOVIE 〜30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』(22)が、外国映画部門は『トップガン マーヴェリック』(公開中)が受賞した。
「第77回毎日映画コンクール」表彰式は、2月14日(火)にめぐろパーシモンホールにて開催予定。