舞台芸術を新たな視点で楽しめる!おすすめのドキュメンタリー作品を一挙紹介

コラム

舞台芸術を新たな視点で楽しめる!おすすめのドキュメンタリー作品を一挙紹介

舞台芸術のアーカイブをオンラインで閲覧可能にし、舞台芸術をより身近に、そして未来へつなげる様々な活動を行っている「EPAD」。MOVIE WALKER PRESSはEPADの取り組みに賛同し、スペシャルサイトをオープン。「普段映画を観るように、気軽に舞台を楽しんでほしい!」という想いのもと「初心者におすすめの舞台作品は?」「どんなアーカイブがあるの?」など、舞台芸術の楽しみ方を提案します。

2.5次元から実験的演劇作品、伝統芸能、バレエにコンテンポラリーダンスまで。幅広い舞台芸術をカバーするEPADでは、舞台芸術に関するドキュメンタリー作品も扱っている。だがなぜドキュメンタリーなのか。実は、舞台芸術のドキュメンタリーには、作品の上演やその記録映像を見るだけでは十分に触れることができない、舞台芸術の魅力が映しだされている。言い換えれば、ドキュメンタリーを見ることで、舞台芸術をより楽しむための新たな視点を得ることができるのだ。今回は「土地」「人」「背景」の3つの視点とともに、4本のドキュメンタリーを紹介する。

舞台と密接な関わりをもつ“土地を知る”

兵庫県豊岡市で開催されている演劇祭の様子を追った「豊岡演劇祭2022の記録」はVimeoにて配信中
兵庫県豊岡市で開催されている演劇祭の様子を追った「豊岡演劇祭2022の記録」はVimeoにて配信中

舞台芸術の大きな特徴の一つとして、それを体験するためには上演される場所に足を運ばなければならないという点だ。もちろん、アーカイブを通して事後に作品を鑑賞することは可能だが、それでも、作り手と観客がその場所に足を運ばなければ作品が存在することはない、ということは言うまでもない。ゆえに、舞台芸術はそれが上演される場所としばしば密接な関わりを持つことになる。


豊岡演劇祭2022の記録」は兵庫県豊岡市で毎年開催されている演劇祭の様子を追ったドキュメンタリーだ。城崎温泉など複数の観光地を有し、2021年には芸術と観光を専門的に学べる、芸術文化観光専門職大学が開学した豊岡市。隣接する養父市と香美町を加えた9つのエリアで展開した2022年9月の演劇祭では、97のプログラムが実施され、全国から延べ18250人もの観客が訪れた。カメラは豊岡市街のモダン建築、城崎の温泉街、竹野の砂浜など個性豊かな地域の風景と、そこで上演されるバラエティに富んだ舞台芸術の数々を映しだす。大道芸やダンスで盛り上がり、屋台の出店で賑わう街の様子も楽しい。

地元の子どもたちと作り上げた作品が、農村歌舞伎の舞台で上演されるまでを収めた「但東さいさい_」は1月31日(火)よりYoutubeにて配信開始予定 
地元の子どもたちと作り上げた作品が、農村歌舞伎の舞台で上演されるまでを収めた「但東さいさい_」は1月31日(火)よりYoutubeにて配信開始予定 [c]bozzo

演劇祭では地域と深く関わる作品も創作、上演された。その一つが京都の劇団・烏丸ストロークロックによる「但東さいさい」だ。ドキュメンタリー「但東さいさい本日開演」には、地域の民話に取材し、地元の子どもたちとともに作り上げた作品が、農村歌舞伎の舞台で上演されるまでの様子が収められている。観客の目に触れることはなかなかないが、上演にいたるまでの人と人との交流もまた舞台芸術の重要な側面だ。

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