『レジェンド&バタフライ』大友啓史監督、木村拓哉らキャスト陣が3日間、4都市でサプライズ&舞台挨拶を敢行
そして、3日目の1月23日、最後に向かったのは本作の撮影の拠点となった東映京都撮影所のある京都。織田家の家紋でもある”織田木瓜”の大きな旗や本作をイメージした豪華な装飾、実際に映画でされた衣装などで『レジェンド&バタフライ』の世界観に染め上げられた映画館に木村とともに訪れたのは、信長の妻、濃姫を演じた綾瀬はるかと監督の2人。豪華に彩られた劇場内に、木村と綾瀬が和装で登場すると、まるで信長と濃姫が京都に戻ってきたかのような雰囲気が醸しだされる。京都凱旋にたいして木村は「京都ということで、劇中衣装を着付けてくれたスタッフの方が、今日再び着付けてくださりました。今日のためだけに作られた着物で、非常に感傷に浸っております」と、綾瀬は「1年前に京都で撮影をし、また今日こうして戻ってこれて、いよいよ皆さんに観て頂ける日が近づいてきていることを感じて、とても嬉しく思っています」と語った。また、木村は3日間を振り返り「非常に濃厚な時間を過ごしました。大友監督が全国を飛び回ってくださっているのを知っていたので、ようやく名古屋、岐阜、福岡、そして京都と参加することが出来ました。昨日の夜は、公開後にも観てくださった方たちと共に過ごせる時間を持ちたいよねという話を、監督として盛り上がっておりました」とコメントした。大友監督は「特に今回の作品は、観た方々の熱量を凄く感じました。僕らが出てきても「まだ出てこなくていいよ。浸らせてくれよ」みたいな空気を感じました(笑)」とコメント。時代劇への想いについて聞かれた綾瀬は「京都太秦では、私が生まれる前から名だたる作品に携わってきた方が着付けをしてくださったり、歴史を感じながら、先輩方と一緒にお仕事をさせて頂きました。セットも時代劇ならではで、今ではもうないようなものがたくさん作られています。セットや着物、かつらだったり、そこに行くと急に戦国時代にワープしたような感覚にさせてもらえるようなところが、私が時代劇を大好きだなと思う部分です」と想いを語った。
世界遺産の仁和寺をはじめ、国宝や重要文化財での撮影の感想を聞かれた綾瀬は「なかなか普段入れない場所で撮影させて頂いたのですが、メイクをしてお着物を着た状態で足を踏み入れると、グッとしまった空気感の中で、実際に生きていた人生の大先輩を演じさせてもらうことへの緊張感を良い意味で味わえる貴重な経験でした」と、木村は「その時間をずっと過ごしてきたもの自体に勝る説得力はないですし、その当時から続いている歴史をもった京都の重要文化財や国宝を歩かせて頂くことによって、フィクションの現場にノンフィクションのエッセンスを与えてもらえたなと思います」と撮影が作品に深みを与えたことを明かす。
また、舞台挨拶の中盤では、京都ならではのハプニングも。木村が「皆さんに是非ご紹介したいので、時間を頂いてよろしいですか?」と切りだすと、「現場でともに作業をしてくださっていた『レジェンド&バタフライ』の軍勢が客席に紛れ込んでいたので、皆さんにも是非ご紹介させて頂いて、作品を観てくださった皆さんからスタッフに、いま一度拍手を頂けたらなと思います」と、客席にいる作品のスタッフを見つけ、観客への紹介を始めた。「装飾の極並さんと、嶋さんです。このお2人が僕に甲冑を着せてくださり、すべての美術部が作り上げたセットに飾り付けをしていただいている方です。本当にありがとうございました」、「続いて、この作品の闇に光を当ててくださいました、照明部のチーフの永田さん。そして、濃姫が敦盛を披露するシーンの所作をはじめ、劇中の登場人物の動きを統括してくださった所作指導の峰さんです。そして監督の指示を現場に伝えてくださった、助監督の柏木さん」と、次々とスタッフを紹介し、綾瀬と監督も久しぶりに戦友に会えた喜びを噛みしめるように優しい笑顔を見せ、紹介されたスタッフも挨拶し、会場には大きな拍手が起こった。木村は「たくさんのスタッフに支えられて、共演者と一緒に監督のもと作り上げた作品です。公開日をもって皆さんのものになります」との強い想いを伝え、イベントは終了した。
名古屋、岐阜、福岡、京都での3日間に渡ったサプライズを成功させた木村たち。いよいよ今週金曜日の1月27日(金)に公開される本作を、ぜひ劇場で体験してほしい!
文/鈴木レイヤ