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気になる演劇、どれから観たらいい?配信プラットフォーム別におすすめ作品をまとめて紹介!

コラム

気になる演劇、どれから観たらいい?配信プラットフォーム別におすすめ作品をまとめて紹介!

舞台ファン必見!コアな作品までカバーするVideoMarket

メジャー作品から、他の配信プラットフォームにはないコアな作品までカバーするVideoMarketは、「舞台/演劇」映像も充実の約1500作品を配信。VideoMarketでの配信作品はmusic.jpとGYAO!でも視聴可能なのも特徴だ。見放題と作品ごとの個別購入プランがあり、いまならプレミアムコースが初月無料。付与される550ptで視聴可能な3作品を紹介する。

ミクニヤナイハラプロジェクトによる「はじまって、それから、いつかおわる」
ミクニヤナイハラプロジェクトによる「はじまって、それから、いつかおわる」[c]前澤秀登

1本目は、ミクニヤナイハラプロジェクトによる「はじまって、それから、いつかおわる(作・演出:矢内原美邦/配信中)。コンテンポラリーダンスカンパニーNibrollの振付家・演出家として活動し、行定勲監督や佐藤信介監督の映画に振付提供なども行う矢内原が手がけた演劇作品。矢内原作品の特徴はなんといっても、その圧倒的な情報量と運動量だろう。舞台作品ならではの表現で目まぐるしく躍動する身体と言葉から立ち上がるのは「初めての生」と「やり直しの死」、そして記憶をめぐる物語だ。

JACROWによる「宵闇、街に登る」
JACROWによる「宵闇、街に登る」撮影/鈴木淳

2本目は、JACROWによる「宵闇、街に登る」(脚本・演出:中村ノブアキ/配信中)。ビジネスドラマを得意とするJACROWが田中角栄を描いた政争劇「闇の将軍」シリーズの第2話。昭和46年、総理大臣の座を狙う田中角栄と福田赳夫の争いが描かれる。最年少大臣に抜擢されるまでを描いた第1話「夕闇、山を越える」、ロッキード事件で有罪判決を受けながらも「目白の闇将軍」として政界を裏で操った時代を描いた第3話「常闇、世を照らす」も合わせて配信中。

有限会社椿組による「贋・四谷怪談」
有限会社椿組による「贋・四谷怪談」「贋・四谷怪談」舞台写真 撮影/安藤美穂

3本目は、有限会社椿組による「贋・四谷怪談」(脚色:立松和平、構成演出:西沢栄治/配信中)。37年にわたって新宿・花園神社での野外劇を続け、毎年それを楽しみにしているファンも多い椿組。「贋・四谷怪談」は、鶴屋南北の歌舞伎「東海道四谷怪談」を原作とした貞女・お岩の復讐劇だ。歌舞伎小屋風に仕立てたテントに大胆に水を使った演出など、野外劇ならではの仕掛けも見どころ。


多言語字幕や手話通訳も。バリアフリー配信が特徴のTHEATRE for ALL

THEATRE for ALLは、アクセシビリティに特化したオンライン劇場。「だれでも、いつでも、どこからでも。」を掲げ、作品ごとにバリアフリー字幕や音声ガイド、手話通訳、多言語字幕などでバリアフリー化した映像を配信している。プランは作品ごとのレンタルと定額見放題の2種類。もちろん字幕などを利用しない視聴も可能だ。こちらもおすすめ作品を3本紹介する。

Dance Base Yokohamaによる「瀕死の白鳥 その死の真相」
Dance Base Yokohamaによる「瀕死の白鳥 その死の真相」[c]Naoshi HATORI

まずは、Dance Base Yokohamaによる「瀕死の白鳥」(ミハイル・フォーキン原型、酒井はな改訂/配信中)、「瀕死の白鳥 その死の真相」(演出・振付:岡田利規/配信中)。世界中で踊り継がれてきたフォーキン原作のバレエの小品「瀕死の白鳥」と、そこで描かれた白鳥が自身の死因をだらだらとしゃべりながら踊る(!)「瀕死の白鳥 その死の真相」の2本立て。日本を代表するバレエダンサー・酒井はなのしなやかな身体の強度と、国内外で活躍する演劇作家・岡田利規のユーモラスなテキストのギャップがおかしい。

こまつ座による「イーハトーボの劇列車」
こまつ座による「イーハトーボの劇列車」撮影/宮川舞子

続いて、こまつ座による「イーハトーボの劇列車」(作:井上ひさし、演出:長塚圭史/配信中)。詩人、作家、音楽家、科学者、農業技師、教師、そして社会運動家。さまざまな顔を持つ宮沢賢治の人生を描いた井上ひさしによる伝記劇で、松田龍平が賢治を演じている。イーハトーボとは、賢治が目指した理想郷を指す言葉。上京する賢治が乗った夜汽車を舞台に、賢治作品の登場人物やエピソードが散りばめられた物語が進行する。

劇団ままごとによるドキュメンタリー「7日間のままごと」
撮影/瀧澤日以

最後は、ままごと 瀬戸内国際芸術祭2022 ドキュメンタリー「7日間のままごと」(配信中)。ポップユニット□□□(クチロロ)の三浦康嗣の音楽に言葉を乗せたラップ・ミュージカル「わが星」で注目を集めた劇団ままごと。同劇団は2013年から継続的に小豆島での作品創作、発表を行ってきた。本作は、瀬戸内国際芸術祭2022で短編二作品を上演するまでを追ったドキュメンタリーだ。撮影・編集・監督を気鋭の映画監督・清原惟が担当。創作の過程や観客の反応を捉えた映像には、上演の時間には収まらない演劇の楽しみが映しだされている。

一言で「舞台作品の配信」と言っても、それぞれ個性が異なる配信プラットフォーム。普段なかなか見ないジャンルであっても、配信であれば気軽に手を出せるのもうれしい。作品をお得に楽しめるクーポンも配信中なので、ぜひこの機会に舞台芸術を楽しんでみてはいかがだろうか。

文/編集部

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