宮村優子&伊瀬茉莉也が語り合う「エヴァンゲリオン」がもたらした刺激。庵野秀明は「魂を削って、作品に注ぎ込む方」

インタビュー

宮村優子&伊瀬茉莉也が語り合う「エヴァンゲリオン」がもたらした刺激。庵野秀明は「魂を削って、作品に注ぎ込む方」

「アヤナミがいろいろな“初めて”を知っていく姿に、泣いた!」(伊瀬)

――ついにブルーレイ&DVDが発売となり、手元に置いて『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を楽しめるようになりました。お2人にとって何度も観たいと思うようなシーン、何度観ても泣ける!というシーンはありますか?

ミドリにとってアスカは、ヒーローだった
ミドリにとってアスカは、ヒーローだった[c]カラー

宮村「大人になったアスカちゃんは、一時停止してじっくり眺めてみたいです。初めて、設定表で大人になったアスカの姿を見せていただいた時には、すごくかわいくて感動しました。着ているプラグスーツは昔のままなので、大人になった時にそれがパッツンパツンになっていて。『このフィギュアがほしい!』と思いました(笑)。また『泣ける』という意味では、シンジが階段を駆け上がっていくクライマックスですね。個人的には、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』のころは、予算や環境の面でも、まだやりたいことのすべてが叶わない状況なのだろうなと思うこともあって。庵野監督は大変な想いをしながら作品に取り組んでいたと思います。本作の終盤、カメラがどんどん引いていく映像が流れた時に、『監督、よかったね!』と思いました」


第3村での和やかな生活が、観客の胸を打った
第3村での和やかな生活が、観客の胸を打った[c]カラー

伊瀬「私は、アヤナミ(仮称:アヤナミレイ)が第3村で生活をしていくシーンがとても好きで。田植えをして苗が育つ様子を見たり、(鈴原トウジとヒカリの娘)ツバメがお乳を飲んで大きくなっていく姿を眺めて『かわいい』という感情が芽生えたり、“ありがとう”や“さようなら”という言葉を学んだりと、アヤナミがいろいろな“初めて”を知っていく姿が、とても丁寧に描かれていました。宮村さんもそうですが、私も子どもを育てている母親なので、アヤナミが人として大切なことを学んでいく尊さを見ていると『そういう感情が芽生えたんだね。泣ける!』と感じて。さらに『碇くんに名前を付けてほしい』だなんて、アヤナミ…泣ける!」

宮村「わかる。アヤナミー!」

伊瀬「あとは、ゲンドウの独白。あの場面は初めて台本を読んだ時に、涙が止まりませんでした。本作を観て改めて、シンジやレイ、アスカやゲンドウをはじめ、どのキャラクターにも庵野監督の愛情が注ぎ込まれていることを実感しました。私は、アスカも大好きなんです。勝気で負けん気が強くて、いつもシンジとやり合っているけれど、誰よりも頑張り屋で寂しがり屋。好きになっちゃいますよね」

宮村「ありがとうございます。すごくうれしいです」

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