親の顔より見たモアイ?「EMOTION」40周年の歴史を、代表作や隠れた名作から振り返る
押井守の伝説の作品や、窪田正孝主演ドラマも「EMOTION」
実は「EMOTION」レーベルの作品はアニメーションだけではない。日本アニメ界を代表する監督である押井守が手掛けた実写映画「紅い眼鏡」、「ケルベロス 地獄の番犬」、「アヴァロン」。「牙狼<GARO>」シリーズで知られる雨宮慶太がメガホンをとり、バウンティハンターのイリアと不死身のエイリアン“ゼイラム”の熾烈な戦いを描いた『ゼイラム』(91)と、その続編の『ゼイラム2』(94)。三池崇史や金子修介、鶴田法男、押井守、小中和哉といった錚々たる監督たちが参加し、窪田正孝が主演を務めたProduction I.G制作の特撮ドラマ「ケータイ捜査官7」。
はたまた1970年代に人気を博した異色野球漫画を実写ドラマ化した「アストロ球団」、永井豪原作の「キューティーハニー」を原幹恵主演で実写ドラマ化した「キューティーハニー THE LIVE」なども「EMOTION」レーベルのもとに発売された作品だ。いずれも特撮やアクションをふんだんに取り入れ、アニメファンにとっても見逃せない作品となっている。
さらに、円谷プロダクションとの共同製作「ウルトラマンG(グレート)」「ウルトラマンパワード」や、東映との共同製作「真・仮面ライダー/序章(プロローグ)」『仮面ライダーZO』『仮面ライダーJ』なども「EMOTION」レーベルから発売された作品である。
ビデオからLD、DVD、Blu-ray、配信や劇場公開など、40年の歴史のなかで目まぐるしく移り変わるメディアと共に成長と拡大、進化を繰り返してきた「EMOTION」。40周年という大きな節目を迎えたいまもまさに、大きな変化のまっただなか。これから先の10年、20年も、「EMOTION」がアニメ界を大いに盛り上げてくれることに期待したい。
文/久保田 和馬
※記事内の商品はすべて、販売元:バンダイナムコフィルムワークス