初監督作に「ドラゴンボール」&「ナルト」のレガシーをぶち込み!“アニメ大好き”マイケル・B・ジョーダンがガチ過ぎる
「ドラゴンボール」や「ナルト」で日本アニメの“沼”にどっぷり
そんなジョーダンが心酔しているのが日本のアニメ。インタビューではたびたびその魅力に言及し、第2作『クリード 炎の宿敵』(18)で激しいトレーニングで倒れたアドニスが、力を振り絞り立ち上がるシーンに「ドラゴンボールZ」の孫悟空の姿を重ねたと語っている。また、イギリスのBBC Radio 1に出演した時にまず観るべきアニメとして、「ONE PIECE」に「ドラゴンボール」、「NARUTO-ナルト-」(以下、「ナルト」)、「BLEACH」、「HUNTER×HUNTER」の5本を挙げたことでも話題となった。ジョーダンのアニメ熱はネットで日本のアニメを見つけたのがきっかけで、それからどんどん沼にはまり込んでいったという。
少年アドニスの部屋には「ガンダム」や「マクロス」、「ナルト」のグッズがずらり
そんなジョーダン初の長編監督作である『クリード 過去の逆襲』には、彼の“アニメ愛”があふれている。まず目を引くのが映画のオープニング。ここで少年時代のアドニスの部屋が映しだされるのだが、ひと言でいえばオタク部屋。壁には「ルパン三世 燃えよ斬鉄剣」をはじめ「機動戦士ガンダムSEED」、「超時空要塞マクロス」(Robotech)、「ナルト」のポスターが貼られ、棚にはミニカーやガンプラらしきロボットトイが並んでいる。この少年時代は劇中では2002年という設定。当時15歳だったジョーダンの部屋の再現か、かつて思い描いた理想の部屋なのだろう。夜のシーンでわずか1分足らずの短いカットだが、ぜひ劇場でチェックしてほしい。
アニメではないが、若き日のディミアンの車が夜の高級住宅街をゆっくり走るファーストカットは、どこか犯罪映画を思わせる雰囲気。やはりアドニスの部屋にポスターが貼られていた、アントワン・フークア監督作『トレーニング デイ』(01)を意識したのかも。ちなみにこの作品に主演したデンゼル・ワシントンの監督作『きみに伝えたいこと』(21)で、ジョーダンは製作と主演を務めている。