『東京リベンジャーズ2』決戦の地、“廃車場”の現場に潜入。北村匠海や吉沢亮ら、過酷すぎるシーンにボルテージ最高潮!
「あの大迫力なシーンを映画館のスクリーンで観られるのは幸せですね」(高杉)
両チームの決戦を取り仕切る見届け人が、「主役どもの登場だ!」と声を張り上げる。工場の両端から、マイキー、ドラケン率いる「東卍」メンバー、一虎と半間、場地を先頭にした「芭流覇羅」メンバーがゆっくりと近付き、相対する。空気が張りつめた緊迫のシーンが続くが、千冬を演じる高杉と、半間を演じる清水が談笑するという、劇中では見られないチームを超えた交流や、原作漫画を読みこみ直すドラケン演じる山田の勤勉さなど、待機中は和やかな場面も垣間見えた。
印象的だったのは、闘いが始まる前の一連のカットを撮り終え、両チームが激突するアクションシーンの撮影がついに始まった時だった。「アクション!」の合図で一斉に走りだし、相手チームへ飛び掛かっていく俳優陣。砂埃が舞い、工場内のボルテージが最高潮に達する。「カット」の声がかかると、全員が全員、ようやくあり余った力を発揮する時が来た、というように笑顔を浮かべていたのだ。「やっぱり、アクションシーンってすごいなと。あんな大人数で喧嘩シーンを撮影するという経験が無かったので、『映画を撮っている』という感覚になりました」と、高杉も興奮を隠せない。「あの大迫力なシーンを映画館のスクリーンで観られるのは幸せですね」との言葉通り、メインキャストたちだけではなく、すべての俳優陣の動きが丁寧に作り込まれており、画面上すべてが見どころと言っても過言ではない。
第一作でも驚きの身体能力を見せた山田は、「アクションは実践のなかでアドリブやおもしろ味を足していきました」と語る。「ただフリが決まっているだけではなくて、そこに感情が乗っかっている」というように、前作から引き続き本作でも“泥臭くリアル”な、感情と共にあるアクションを心掛けているそうだ。
ヒナタを救うため、「東卍」のトップになることを誓うタケミチ。過去の悲しき因縁にとらわれてしまった一虎とマイキー。それぞれが守るもののために激突するドラケンと半間、場地を取り戻すために奮闘する千冬と、『決戦編』においては“感情が乗ったアクションシーン”が満載で、それは間違いなく観る者の感情も激しく揺さぶってくる。
座長の北村も「士気の高いチームだなあ」と満足げに評するチーム「東リベ」。本映画シリーズの発起人の1人である岡田翔太プロデューサーは、見事なまでにスタッフ、キャストが一致団結した理由を分析する。第一作『東京リベンジャーズ』はコロナ禍で制作された。それゆえに、作品クオリティはもちろん、興行的にも大ヒットを記録しながら「『もっとこうできたのに』って思っていたところも、やっぱりあるんですよね。それを抱えたまま続編に来ているから、それを払拭しようという気合を、みんな等しく持っているんです」。続投キャストやアクションチームまで、前作から共に歩んできたチーム「東リベ」。その時から変わらず持ち続ける情熱と、新キャストが吹き込むさらなる追い風を得て、「東京リベンジャーズ」は進化を間違いなく遂げている。興奮と涙を抑えることのできない、彼らのリベンジを見届けよう。
取材・文/編集部