橋本愛が明かした“理想のヒーロー像”「そんな自分になれることを目指しています」
「理想のヒーロー像は“視野が広い人”」
本作には、フラッシュやカーラのほかバットマンも登場する。DC作品のなか、橋本がまず思い浮かべるヒーローがバットマンだという。「私にとってバットマンは『ダークナイト』のイメージが強いので、クールでミステリアス、なによりシリアスなイメージが強いですね。でも今回はもっとラフで少しユーモラスな面も持っているので、新しいバットマンに出会えた!と楽しめました。でも強さやかっこよさ、なにより信念の強さはこれまでと同じでしたね」と笑顔を浮かべた。
自身にとって理想のヒーロー像を聞くと「視野が広い人」をあげた。「以前、自分の視野の狭さを思い知ったことがあったんです。それから歴史や文化を学ばないと、いまある世界の本当の姿も見えてこないんじゃないか、と思うようになりました。そうすることでいま見ている世界の解像度もすごく上がるし、深度もどんどん深まっていく。そんな自分になれることを目指しています」と目を輝かせる。
「なにかを守ることのすばらしさだけでなく、残酷な一面を見せてくれます」
「めちゃくちゃおもしろい、といろんな人に勧めています」とすっかり『ザ・フラッシュ』応援団になった橋本。彼女がなにより魅せられたのは、ヒーローの光と影に向き合った真摯な姿勢だったようだ。「アクションがすごいのはもちろん、彼がなぜヒーローたりえるのか、その原点がきちんと描かれているところが好きなんです。大切な人を守ったり、失った人を甦らせようとするフラッシュの行為はすごく純粋ですてきなことだけど、それによって傷つく人がいたり、傷つく世界もある。なにかを守るということのすばらしさだけでなく、残酷な一面も見せてくれているんです。たとえ正義であっても100%美しい正義はないし、一人残らずみんなを救えるヒーローだっていないと思う。そういう残酷さやせつなさ、やるせなさも一緒に描いているところがなによりすばらしいと思います」。
取材・文/神武団四郎