『ザ・フラッシュ』もう一度観たくなるポイントをチェック!『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主演が違う?タイムリープ先はいつ?
マイケル・キートン演じる"年老いたバットマン"にも元ネタが
ティム・バートン監督による『バットマン』(89)、『バットマン リターンズ』(92)で、バットマン/ブルース・ウェインを演じたマイケル・キートンが同役を再演するのが話題の本作。70歳を超えたマイケル・キートンが老齢に差し掛かるバットマンを演じるのは往年のファンには胸熱展開だが、1度引退した老齢のバットマンが再び戦いに挑むという流れは、原作コミックスの中でもトップクラスに挙げられる名作「バットマン:ダークナイトリターンズ」のストーリーにも似ており、ディープなバットマンのファンには納得の展開なのだ。ちなみに、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16)のバットマンとスーパーマンのバトルシーンも「バットマン:ダークナイトリターンズ」を下敷きにしているので、名作の映画への影響力がよくわかる。
黒髪のスーパーガールの元ネタは?
スーパーガールといえば、ヘレン・スレイター演じる『スーパーガール』(84)や、テレビシリーズ「SUPERGIRL/スーパーガール」(15~21)のメリッサ・ブノワ演じる"金髪のロングヘアー&スカート姿"を思い出す人は多いはず。しかし、本作の新鋭女優サッシャ・カジェ演じるスーパーガールは、黒髪の短髪に全身スーツという新たなイメージとなっている。このデザインにも元ネタがある。2013年に発売されたDCユニバースを舞台とした格闘ゲーム「インジャスティス:神々の激突」は、メディアミックス展開としてコミックス版がリリースされている。このコミックス版には、スーパーマン/クラーク・ケントと、彼の最愛の女性、ロイス・レインの間に娘であるラーラ・レイン=ケントが生まれており、父の能力を引き継いだスーパーガールとして活躍する物語が描かれており、そのデザインは黒髪短髪の全身スーツ姿なのだ。本作の劇中では、従来のスーパーガールと同じ、スーパーマンのいとこのカーラ・ゾー=エルの設定を踏襲しているので、ビジュアル的な違いを見せるためのチョイスになっているのだろう。
バットマンのスーツバリエーション&懐かしのビークルが登場
マイケル・キートン演じるバットマンがヒーロー活動の復活を決意するシーンでは、本棚の奥に封印されていたバットスーツのバリエーションが登場。オリジナルコミックス版に近いカラーリングのもの、ティム・バートン版の映画に登場したオリジナル版に加え、重装備スタイルや特殊装備タイプなど、原作コミックスで見たことがあるスーツが並んでいる。さらに、バットモービルやバットウィングもティム・バートン版の懐かしいデザインそのままで再登場。ティム・バートン版を予習しておくと、本作をより深く味わうことができるのは間違いない。
このほかにも本編のネタバレに関係するシーンにもこれまでのDCユニバースを映像化してきた作品や原作コミックスの展開をオマージュしたシーンが多数描かれており、その映像表現に驚かされるはずだ。多数のイースターエッグに目配せしながら、壮大なストーリーをぜひ劇場で味わってほしい。
文/石井誠