『ビースト覚醒』に至る「トランスフォーマー」との歩みをタカラトミーに直撃!「映画を研究することでおもちゃのレベルがどんどん上がっていきました」
地球を舞台に善と悪の金属生命体が激しいバトルを繰り広げる「トランスフォーマー」シリーズ。その最新作『トランスフォーマー/ビースト覚醒』が8月4日に公開となった。「トランスフォーマー」のオリジナルといえば日本の玩具メーカー、タカラトミーが開発した変形ロボットトイ。1984年にアメリカで発売されて以来(日本での展開は1985年から)、約40年にわたって世界中で愛されてきた大ヒットシリーズだ。『ビースト覚醒』に合わせ、3ステップでゴリラからロボットへと変形する「ビースト覚醒 BPC-01 パパパっとチェンジ オプティマスプライマル」など映画をイメージした新商品も発売に。そこでタカラトミーでマーケティングを担当している宮内貴之氏、共にデザイン担当の巽智輝氏、山田康記氏にシリーズ関連商品の開発におけるこだわりやその舞台裏、映画最新作のもとになったテレビアニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」への熱い想いも語ってもらった。
「『ビーストウォーズ』の人気も高く、店頭に並べるとすぐになくなるほどヒットしました」(宮内)
――「トランスフォーマー」シリーズとタカラトミーさんの歴史を教えてください。
宮内貴之(以下、宮内)「アメリカでテレビアニメとコミック、玩具展開がスタートしたのが1984年です。それが大当たりして、日本でも1年後にアニメ放送&玩具展開され大ヒットしました。元々、タカラトミーの前身タカラ時代に展開していた、『ミクロマン』と『ダイアクロン』いう変形ロボットを基に、アメリカのハズブロ社が再編成し『トランスフォーマー』という名前で展開したのが始まりです。よく日本生まれアメリカ育ちと言われますが、ほかに類を見ないコンテンツの形をしているのが特徴ですね。『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の元になった『ビーストウォーズ』シリーズはアメリカで96年、日本では97年に放送&玩具展開がスタートしました。ここで初めて関節にボールジョイントを使ったトランスフォーマーが登場し、かっこいいポージングができるのがポイントでしたね。アニメの人気も高く、店頭に並べるとすぐになくなるほどヒットしました」
――商品開発にあたりタカラトミーさんとハズブロさんはどのように連携しているのですか?
巽智輝(以下、巽)「『パパパっとチェンジ』シリーズの場合は、こちらからこういう変形をさせたいとイメージを提案し、やり取りをして形にしていきました。こっちから提案したり、向こうから提案が来たり、いろいろなケースがあります」
山田康記(以下、山田)「例えば、ハズブロさんから『こういう企画がやりたい』という話があった場合はこちらで実現していきます。だいたい一年間の開発スケジュールは決まっているので、それに沿って提案したりされたりですね」
――一つの商品の設計から完成まではどのくらいの期間がかかりますか?
巽「大なり小なり様々ですが、ざっくり1年くらいあれば完成します」
――サイズが何種類かありますが、いくつか基本になるスケールがあるのでしょうか?
山田「『トランスフォーマー』シリーズには、デラックスクラスやボイジャークラス、リーダークラスといった分類があり、デラックスクラスは身長を5インチ前後にすることで背格好を同じにするなどのレギュレーションに沿っています」