鳥山ワールド全開の映画『SAND LAND(サンドランド)』は“IMAX推し”!摩訶不思議な砂漠の世界を全身で体感
漫画家・鳥山明の伝説の名作を完全映像化した映画『SAND LAND(サンドランド)』がついに公開となった。魔物と人間が共存する摩訶不思議な砂漠の世界で、キャラ、メカ、世界観、ストーリーと“鳥山ワールド”全開の大冒険が繰り広げられる。広大な砂漠が舞台となっている本作は、IMAXの巨大スクリーンならば、渇きまで感じられる没入体験ができるはず!今回はアクションとユーモアたっぷりな本作のIMAXで味わいたいポイントを紹介していこう。
実力派アニメーションスタジオが結集!鳥山明の世界観を完全再現
舞台は、魔物も人間も水不足に苦しんでいる砂漠の世界「サンドランド」。唯一の水源は国王が管理し、暴利をむさぼり私腹を肥やしていた。ある日、水不足を解消するべく保安官のラオが立ち上がり、悪魔の王子ベルゼブブとお目付け役のシーフと共に“幻の泉”を探す旅に出ることに。砂漠に棲む巨大な生物“ゲジ竜”や国王軍、悪党一家の“スイマーズ”などの妨害を受けながらも突き進む3人は、果たして“幻の泉”を見つけ出すことができるのか。
「週刊少年ジャンプ」にて2000年23号から同年36、37合併号まで連載された「SAND LAND」は、冒頭から結末までアシスタントなしで一人で描き上げたという。全1巻という短い作品でありながらも、鳥山の魅力が完璧なバランスですべて詰まっているとファンの間で語り継がれている作品だ。
そんな同名原作を映画化した本作は、「まるで原作がそのまま動いているような再現度」で、23年の時を経て蘇った。アメリカ・サンディエゴのコミコンで世界初上映された際には、敵を倒せば大きな拍手が沸き起こり、時には笑い声で溢れるなど、会場全体が“鳥山ワールド”体感している雰囲気に包まれたという。悪の黒幕はとことん憎ったらしく、善悪がわかりやすい本作は、うだるような暑さが続くいまこそ、鑑賞後に極上の爽快感が味わえる作品に仕上がっている。
そして、この原作のままのルックを実現したのは、実力派アニメーションスタジオのコラボレーションによるものだ。サンライズ×神風動画×ANIMAが結集した本作では、セルルックアニメーションと呼ばれる手法が使用されており、手描きアニメのような質感を3DCGで表現している。手描きアニメより細部の表現が難しいと言われる手法だが、各社の持つ技術力を持って臨んだ本作は、どこか映像から暖かみまでも感じることができるアニメーションが実現した。また、3DCGだからこそできるダイナミックなカメラワークや、モデリングが作られていることで統一されているキャラクターデザインが、鳥山の躍動感のあるコマ割りやキャラクターたちを再現できることに繋がっている。そんな最新技術をフル活用して誕生した“鳥山ワールド”を、天井から床まで壁いっぱいに広がるIMAXの巨大スクリーンで、ぜひとも体感してほしい。