鳥山ワールド全開の映画『SAND LAND(サンドランド)』は“IMAX推し”!摩訶不思議な砂漠の世界を全身で体感
愛さずにはいられない!個性的でちょっぴりクセモノなキャラクターたち
「DRAGON BALL」の孫悟空や「Dr.スランプ」の則巻アラレなど、誰もが知っている数々のキャラクターを生み出してきた鳥山。本作では「好みを優先してしまった」とコメントするほど趣味全開で描き、見た目も中身も個性的なキャラクターが集結している。特に鳥山自身が「老人と戦車を描きたい」との想いで創り上げた作品とあってか、様々な“おじさん”キャラが登場するのも本作のポイントだ。ここからはそんな魅力あふれる登場人物を紹介していこう。
まずは自称“極悪の悪魔”の主人公、ベルゼブブ。小さくて愛らしい見た目をしているが、年齢は約2500歳の悪魔の王子で、人間とは比較にならない身体能力を持つ。他人の心を読んだり、脳で会話ができたりと、悪魔ゆえの能力も持ち合わせているが、「歯を磨かずに寝てやった、どうだかなりのワルだろ!」と威張ってしまうなど、その力を悪事に利用することはない。ゲームやメカが大好きな一面もあり、少年のようなピュアな心の持ち主である。声を演じているのは、「デジモンゴーストゲーム」など多くの少年役を演じてきた田村睦心。無垢なベルゼブブにぴったりなハスキーボイスからは、ベルゼブブの魅力が「これでもか!」と押し寄せてくる感覚を味わえるはず。
ベルゼブブと行動を共にする保安官のラオは、水不足から人々を救うため、自ら危険な旅に出てゆく強い正義感があり、ハードボイルドな雰囲気に見惚れてしまうような人物だ。特に人間であるラオが魔物に協力を求める冒頭のシーンは必見で、アクション満載の“動”のシーンではないが、正義のためなら人間も悪魔も関係なく、協力し合うことの大切さを考えさせられるやりとりにグッと引き込まれる。深みのある低音ボイスでラオの魅力を引き立てているのは、ジェイソン・ステイサムやヒュー・ジャックマンなどの吹替えでおなじみの山路和弘。過去になにか秘密を抱えているラオのミステリアスさを感じるのも、本作を味わうポイントの一つだろう。
旅に向かうベルゼブブのお目付役である魔物のシーフは、見た目は老爺そのものなのだが、実はベルゼブブよりちょっと年上なだけだというからこれまた不思議。名前の通り盗みが得意で、好奇心旺盛な性格だ。たびたび登場する戦車やメカには、ベルゼブブにも負けないくらい興味を示し、時には2人で取り合ってしまうなど、まるでおもちゃを与えられた子どものようなやりとりを繰り広げる。「サンドランド」で起きた様々な出来事を知り尽くしていて、頭脳担当としても重要な役割を果たしている。声を演じるのは、『ONE PIECE』のブルック役などで知られるチョー。見た目と中身のギャップがキュートなシーフをコミカルに表現しているところに注目だ。
そのほかにも、保安官ラオと因縁の過去を持つ国王軍のゼウ大将軍(声:飛田展男)や真面目で忠実なアレ将軍(声:鶴岡聡)、強欲だが自分ではなにもできないサンドランド国王(声:茶風林)、海パンに水泳用ゴーグルという出で立ちの悪党一家“スイマーズ”のリーダー、スイマーズ・パパ(声:杉田智和)など、本作を彩る“おじさん”キャラクターが多数登場する。そんな“鳥山キャラ”たちに息吹をもたらす実力派声優陣たちの熱演ぶりを、IMAX の高音から低音まで圧倒的なサウンドが楽しめる音響ならば、たっぷりと感じることができるはず!