まだまだ暑い夏はホラーで納涼!恐怖もワクワク感もある“お化け屋敷”映画まとめ
8月も残りわずかとなり、そろそろ季節は涼しい秋に…。ということもなく、まだまだ暑い日は続きそう。そんな時は様々な方法で涼を求めたくなるものだが、ホラー映画鑑賞もその方法の一つ。登場人物たちに訪れる背筋も凍る恐怖を目撃すれば、うだるような暑さも吹っ飛んでしまうはず!そこで今回は、様々な“呪われた館”を描くスリル満点のお化け屋敷映画をまとめてみた。
古典的名作『たたり』とCGIを駆使してリメイクした『ホーンティング』
数あるお化け屋敷映画のなかでも、古典として語り継がれている名作が『たたり』(63)だ。超自然現象が人に及ぼす影響を研究するため、マークウェイ博士(リチャード・ジョンソン)は2人の被験者と館の所有者の甥と共に丘の上にある幽霊屋敷を訪れる。
シャーリイ・ジャクスンの長編小説「丘の屋敷」を映画化した本作の舞台が、通称“丘の家”。この館は、家主と2人の妻、遺された娘まで悲惨な最期を迎え、その後に住んだ人々も3日もたたずに逃げだしたといういわく付きの物件だ。館は教会を思わせるゴシック風の建物で、あちこちに置かれた肖像画や石像が不気味な雰囲気を醸しだす。間取りは迷路のように入り組んでいて、ドアは重心がずれているため自然に閉まるなど謎めいた作り。4人は異様な音や冷気、臭気、気配などの現象に襲われる。
本作を監督したのは『ウエスト・サイド物語』(61)で知られる巨匠ロバート・ワイズ。怪奇映画の大御所ヴァル・リュートンのもとで修行を積んだワイズは、凝ったカメラワークを駆使して幽霊屋敷を体感的に演出。ショック描写ではなく、心理描写を中心にスリルを盛り上げていくワザありの逸品だ。
『ホーンティング』(99)は、『スピード』(94)や『ツイスター』(96)のヤン・デ・ボン監督による『たたり』のリメイク。オリジナル版は居場所もなくさまよう孤独な女性ネル(ジュリー・ハリス)が館に魅入られていく様を描いていたが、こちらは見えない力に導かれて館に来たネル(リリ・テイラー)が邪悪な霊に戦いを挑むスペクタクル大作だ。
丘の家も外観こそゴシック風だが、鏡張りの部屋や飛び石を置いた水張りの廊下などユニークな作りになっている。CGIで彫刻や壁の浮き彫りが変形したり、床がひび割れ襲いくるなど怪奇現象もアトラクション感満点!テイラーのほか、リーアム・ニーソン、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ブルース・ダーンとキャストも豪華で、9月1日(金)公開の最新作『ホーンテッドマンション』にも出演しているオーウェン・ウィルソンが中心人物の一人、ルークを演じているのも注目だ。なお、2018年にはスティーヴン・キング原作の『ドクター・スリープ』(19)のマイク・フラナガン監督により、「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」としてNetflixでシリーズ化された。