「過去最高のSF映画」「視覚的にも驚異的」ギャレス・エドワーズの最新作『ザ・クリエイター/創造者』に現地批評家が大熱狂!
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)のギャレス・エドワーズ監督の7年ぶりの最新作『ザ・クリエイター/創造者』(10月20日公開)が、先日ハリウッドでマスコミ向けに初お披露目。北米公開を前に、早くも「今年最高のSF映画」など熱烈な賛辞に包まれている。そこで本稿では、本作の注目ポイントを現地ソーシャルメディアの批評家たちの熱狂的な反応と共に紹介していこう。
物語の舞台は近未来の世界“ニューアジア”。人を守るはずのAIが核を爆発させ、人類とAIの戦争が激化するなか、元特殊部隊のジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は人類を滅ぼす兵器を創りだした“クリエイター”の潜伏先を見つけ、暗殺に向かう。しかしそこにいたのは、純粋無垢な超進化型AIの少女アルフィー(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)だった。そしてジョシュアは、ある理由からアルフィーを守り抜くことを誓うのだが…。
『TENET テネット』(20)のワシントンや、これが映画デビュー作となるヴォイルズをはじめ、数々のハリウッド大作で活躍する渡辺謙、『エターナルズ』(21)のジェンマ・チャン、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(17)でアカデミー賞助演女優賞に輝いたアリソン・ジャネイと、多彩な顔ぶれが集結。また脚本は、エドワーズ監督とクリス・ワイツが『ローグ・ワン』に続いて共同で手掛けている。
渡辺謙を魅了した“ギャレス・エドワーズらしい”壮大なSF世界
エドワーズ監督と『GODZILLA ゴジラ』(14)以来のタッグを組んだ渡辺は、「いままでの機械と人間という対峙とはひと味違う、西洋vs東洋の価値観や文明の相違という切り口にギャレスらしさがあり(出演を)快諾した。ある意味、いままで世界のヒエラルキーのなかで行なわれてきた歴史にも重なる」と、そのストーリーに魅了されたことを明かしている。
その言葉どおり、本作をいち早く鑑賞した批評家たちからもストーリーの奥行きや語り口について高く評価する声が多数寄せられている。なかでもComicBook.comのブランドン・デイヴィスは「人類についての直感的で感動的かつ創造的な物語が本当に印象深い作品」とエドワーズ監督の描きだした本作のビジョンにいたく感銘を受けたようで、「今年最高の映画であり、過去最高のSF映画」と手放しで大絶賛。
またio9.comのジェルマン・ルシエは「魅力的なストーリーと共鳴するテーマがある」と評し、Award Radarのジョーイ・マギッドソンも「信じられないほど野心的で没入型の、新しいSF世界を提示する作品」だと賛辞を送っている。エドワーズ監督といえば、前作『ローグ・ワン』で緻密な人物描写と見事な世界観構築を成し遂げ、「スター・ウォーズ」ファンから“最も泣ける”や“完璧な「スター・ウォーズ」”と高い評価を集めた。本作でもまた、観客の心を揺さぶる壮大なSF世界を完成させたようだ。