「天元突破グレンラガン」を象徴する主題歌「空色デイズ」!アニソンの名曲として愛され続ける理由とは?
主人公シモンらの物語ともリンクした歌詞
近年のアニメではクールごとにテーマソングが刷新されることが多いが、同曲はテレビシリーズ全27話を通してオープニングテーマ(最終話のみ劇中歌)として使用された。第1~16話では、空を知らなかったシモンたちが、夢を描いて走りだす姿を綴った1番の歌詞が使用され、王都テッペリン陥落から7年後を描いた第17~26話では、「過ぎた季節を…」というフレーズで始まる2番がフィーチャーされている。遙か遠くへと飛ばすような芯のある歌声には、シモンたちの真っ直ぐな想いが重なり、中川の歌詞への共感度の高さがうかがえる。また、シンセサイザーの音がドリルっぽい音だったり、シモンたちの空への憧れがMVでも中川のバックに広がるパラシュートで表現されたりするなど、楽曲の随所で「グレンラガン」らしさを感じることができるのだ。
平野綾ら数々のアーティストによって何度もカバー
アニソンの名曲として広く知られる同曲は、これまでにもシモンを演じた柿原徹也やヨーコ役の井上麻里奈が、声優がアニソンをメドレー形式でカバーする「百歌声爛」シリーズで歌ったほか、「ラブライブ!」の西木野真姫役で知られるPileなどの声優、水木一郎や遠藤正明といったアニソンシンガー、96猫(くろねこ)のような「歌ってみた」動画からメジャーデビューした歌い手たちによってもカバーされてきた。
T.M.Revolutionが2010年12月25日に開催した男限定ライブ「T.M.R. LIVE REVOLUTION'22 -VOTE JAPAN-」で、世界最大のアニソンのライブイベント「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」では西沢幸奏&鈴木このみによるコラボでも同曲を披露。さらに、テレビアニメ「冴えない彼女の育てかた」第1期12話では、ヒロインの一人、氷堂美智留(声:矢作紗友里)が所属するバンド「icy tail」が初ライブに臨んだ際の楽曲として劇中で演奏されている。今年3月には平野綾がYouTubeに「空色デイズ from CrosSing」というカバー動画をアップし、その熱い歌声が話題になったことも記憶に新しい。
汗を流してがむしゃらに突き進む泥臭さ、胸を熱くするまっすぐなメッセージを、コロナ禍を経た令和の時代に突きつける!「空色デイズ」に灯された炎はいまも決して消えてはいない。10月6日(金)からは『紅蓮篇』の、10月20日(金)からは『螺巖篇』の4DX&MX4Dの上映も行われる。魂を燃やすキャラクターたちの生き様はもちろん、主題歌からも作品が持つ莫大なエネルギーを劇場で存分に浴びてほしい。
文/榑林史章