「期待以上に怖い」「終始驚かされた」韓国都市伝説×Jホラー『オクス駅お化け』、映画ファンの感想は?
本物の地下廃駅で撮影!リアルな不気味さに戦慄
アンケートでもっとも多く寄せられていたのは、やはり「怖かった」というホラー映画らしいストレートな感想だ。ここからは本作のストーリーを紹介しながら、観客が特に恐怖を感じたという見どころをネタバレにならないようにいくつかピックアップしていこう。
深夜のオクス駅のホームに現れた不可解な動きをする女性。その姿を目撃した青年に訪れる衝撃的な展開から映画は幕を開ける。駆け出しのウェブニュース記者のナヨン(キム・ボラ)は、取材での失敗を取り返すべく、ボーイフレンドのウウォン(キム・ジェヒョン)を助手にしてオクス駅で起きた人身事故の記事を書いてアクセス数を稼ごうとする。しかし取材を進めていくうちに、被害者以外に「線路に子どもがいた」という奇妙な目撃談が次々とあがり、その真相を追うナヨンとウウォンの周囲でおぞましい怪死が頻発するようになる。
特に多かったのが、「音の使い方が怖かった。地下鉄の駅のシーンはどれも怖かった」(30代・男性)など、駅という日常で誰もが使う身近な場所だからこそ怖いという感想だ。
「廃線の地下鉄のさらに行き止まりに行くシーンが、逃げ場がないところに進んでいくシチュエーションになっていて危機感をあおられました。地下鉄という容易に人が立ち入れない場所×身近な場所の組み合わせがホラーの現場として新しかったです」(40代・女性)
「地下鉄メインのホラーは、ホラー好きでもいままで見た覚えがない」(30代・女性)
「廃駅の地下の恐ろしさが伝わってきた」(50代・女性)
実に観客の半数近くが、劇中の恐怖の舞台となる地下鉄駅のロケーションが印象に残ったと回答している。ちなみに本物のオクス駅の地下にも、20年ほど前に廃止された駅が残っているらしいが、撮影には別の場所にある地下廃駅が使用されている。またプロデューサーのイ・ウンギョンによれば、トイレなどの駅構内での撮影は深夜の時間に行われたとのこと。どんよりとした不気味な雰囲気は、どうやらリアルなものだったようだ。
ほかにも、映画中盤に駅のトイレで起こる出来事や、『呪怨』(03)を彷彿とさせるベッドのシーン、ウウォンが暗闇のなかでスマートフォンのカメラを掲げた際に起こる奇怪な現象に恐怖を感じた人が続出。そしてそれら以上に観客の恐怖を駆り立てたのは、“子どもたち”の存在だ。
「子どもたちの叫び声が電車のブレーキ音に似てて怖かった」(40代・女性)
「たくさんの子どもの悲鳴は心がしめつけられました」(30代・女性)
「子どもの霊に終始驚かされました」(20代・男性)
「(怖いと感じたシーンは)子どもが出てくるシーンすべて」(40代・男性)
一方で、霊的な怖さ以外にも“ヒトコワ”の要素もある本作。とりわけ呪いに直面した登場人物たちの生々しい行動の数々にそこはかとない恐怖を抱いた観客も少なくないようだ。
「(怖いシーンは)たくさんあったので決められない。でもやっぱり人間が怖い」(40代・女性)
「子どもの幽霊が怖かったのですが、平気で人を裏切るということが一番怖かった」(20代・男性)
「お化けよりも人間の嫌な部分の怖さが垣間見えました」(30代・女性)