韓国スターの活躍をプレイバック!レッドカーペット&映画賞スピーチの名場面まとめ

コラム

韓国スターの活躍をプレイバック!レッドカーペット&映画賞スピーチの名場面まとめ

多くの傑作韓国ドラマと映画が誕生し、俳優や監督たちは魅力的な姿でファンの胸をときめかせてくれた。そこで、2023年に開催された映画賞と映画祭のレッドカーペット、スピーチから選りすぐりの名場面を振り返り、2024年も活躍が出来る韓国芸能界から世界を沸かせたエンターテイナーたちをチェックしていこう。

2023年も止まらなかったパク・ウンビンのシンドローム!

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でパク・ウンビンが旋風を起こした2022年。2023年もまた、改めて彼女に注目が集まる1年だった。序章は4月に行われた百想芸術大賞。ドラマ作品が頂点を競うTV部門は大混戦となったが、見事大賞を単独受賞したのがパク・ウンビンだった。個人単独受賞は、人気MCユ・ジェソク以来2年ぶり。しかも選考委員満場一致だった。

明るい笑顔と確かな演技力がファンを惹きつけるパク・ウンビン
明るい笑顔と確かな演技力がファンを惹きつけるパク・ウンビン画像はパク・ウンビン(@eunbining0904)の公式インスタグラムのスクリーンショット

仲良しで有名な“チームウ・ヨンウ”に支えられながら、涙の登壇となったパク・ウンビン。ハンディキャップは個性であり、誰もが互いの違いを受け入れながら生きていく現代を象徴する“ウ・ヨンウ”を演じられたことについて「 実は私が世の中が変わるのに一役買うという雄大な夢はなかったのですが、この作品をしながら少なくとも以前より親切な心を抱かせるように、また前より各自持っている固有の特性を他と認識せずに多彩さで認識できることを願いながら演技をしました」と目を潤ませながら語った。

2024年はコンサートでの来日も控えている
2024年はコンサートでの来日も控えている画像はパク・ウンビン(@eunbining0904)の公式インスタグラムのスクリーンショット

この日、パク・ウンビンは「こんな瞬間が来るとは思わなかったんですが… 幼い私が俳優という夢を諦めないで、いつか大きな賞をもらえる大人になれればいいなと思っていました。今日その夢が叶いました 」とも口にしていた。2023年の下半期に配信されたNetflixシリーズ「無人島のディーバ」で、彼女は再び視聴者を魅了した。無人島で15年間漂流した女性モクハが奇跡的に生還し、諦めかけた歌手の夢に向けて再出発するこのドラマのメッセージは「夢を諦めずにいれば、いつになるか分からないが意外な方法で願いが叶う」だった。パク・ウンビンは、モクハのように努力を重ねて夢を叶えてきた人そのものなのかもしれない。

パク・ウンビンの快進撃は続き、釜山国際映画祭開幕式ではMCに抜擢。一緒に登壇するはずだったイ・ジェフンが体調不良で辞退するというアクシデントがありながらも、アジア最大級の国際映画祭のオープニングをたった一人で仕切る大役をこなした。

釜山国際映画祭では水色のドレスに身を包んでいた
釜山国際映画祭では水色のドレスに身を包んでいた[C]BIFF

リベンジドラマ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」からSFジャンル「ムービング」まで…多様なジャンルが生まれた2023年の韓国ドラマ

上半期の2023年を沸かせたのが、凄絶な校内暴力を受けた主人公が加害者に復讐を遂げていくリベンジドラマ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」だった。思い出深いのは、百想芸術大賞の授賞式。主人公ドンウンを演じたソン・ヘギョは春らしい軽やかなスリーブで天使のような出で立ち。憎むべき暴力の主導者ヨンジンに扮したイム・ジヨンはプリンセスを彷彿とさせるロングドレスと、それぞれ異なる魅力を振りまいていた。二人は揃ってTV部門主演女優賞、助演女優賞を獲得。ステージでイム・ジヨンは「かっこいいよ!ヨンジン!」、ソン・ヘギョも「ヨンジン…私、大きな賞をもらったわ!」と、ドラマの印象的なセリフをもじって会場を盛り上げた。このドラマでキャリアをアップデートしたイム・ジヨンはその後、「庭のある家」にも抜擢。夫のDVに苦しみ、逆襲の機会を狙う一筋縄ではいかない主婦を熱演した。

微笑む女神のようなソン・ヘギョが復讐の鬼に変身した「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」
微笑む女神のようなソン・ヘギョが復讐の鬼に変身した「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」画像はソン・ヘギョ(@kyo1122)の公式インスタグラムのスクリーンショット

2023年に多くの話題をさらった大ヒットドラマと言えば、超能力を操る高校生とその家族が謎の殺し屋集団に挑むバトルアクション「ムービング」だろう。韓国では公開後にDisney+の新規加入者数が急増するなど躍進するきっかけとなった。脅威の回復能力を持つ女子高生ヒスを演じ、飛行能力を持つ高校生ボンソク役のイ・ジョンハと初々しいラブラインを演じたコ・ユンジョンは、イ・ジョンジェの初監督作品『ハント』(22)にも抜擢されている。百想芸術大賞のレッドカーペットでは、エレガントなブラックドレスを着こなしつつやや緊張の面持ち。一方のInstagramではお茶目なポーズも可愛らしく披露した。「ムービング」ではクルクルと変化する表情が魅力的だったコ・ユンジョンは、たしかに今年を輝かせた俳優だ。

釜山国際映画祭に登場した『毒戦 BELIEVER 2』のメンバーたち
釜山国際映画祭に登場した『毒戦 BELIEVER 2』のメンバーたち[C]BIFF

なかでも目覚ましい活躍したのはハン・ヒョジュだ。大鐘賞シリーズ女優賞を獲得した「ムービング」で演じたミヨンは、国家安全企画部に所属する冷静な要員であり、息子ボンソク(イ・ジョンハ)を守る強い母親。元々アクションをこなせる役者だったが、終盤の銃撃戦ではディティールにこだわるリアルなモーションで“動ける俳優”であることを改めて証明。Netflix映画『毒戦 BELIEVER 2』では、これまで演じたことがなかった殺し屋クンカルを怪演。徹底したフィジカルトレーニングで作り上げた身体から溢れる野性味で、ファンを驚かせた。

映画祭の楽しみと言えば、共演者たちの固い絆を感じる瞬間だ。今年の“フレンドシップ賞”は、青龍映画賞で達成した『密輸(原題)』チームに捧げたい。レッドカーペットでは、チョ・インソンとパク・ジョンミンが先に送迎車を降り、ヨム・ジョンアコ・ミンシをエスコート。第二部ではリュ・スンワン監督ら製作陣も加わると、本作で音楽監督を務めたチャン・ギハの受賞記念公演や、スペシャル・ステージに登場したNewJeansとともにノリノリで会場を盛り上げた。

『密輸(原題)』と「ムービング」で新たなファンを獲得したチョ・インソン
『密輸(原題)』と「ムービング」で新たなファンを獲得したチョ・インソン画像はチョ・インソン(@zoinsung_official)公式インスタグラムのスクリーンショット

さらに、海女たちを都合よく使う密輸王の役で助演男優賞を獲得したチョ・インソンは、「僕ではなくて、パク・ジョンミンが獲るべきだった…申し訳ない」と一言。彼はレッドカーペットの時も、自分ではなくヨム・ジョンアにコメントを促すなど、常に共演者に心を配っていた。続けて「誰よりも一番喜んでくださるキム・ヘス先輩と、最後に熱いハグをしたい」と、キム・ヘスと友情と尊敬の抱擁を交わした。

『密輸(原題)』と賞レースで互角の戦いを繰り広げたのが、『コンクリート・ユートピア』(2024年1月5日公開)だった。荒廃した世界に唯一残されたアパートで、カリスマ性と狂気で住民を率いていく男ヨンタクを演じたイ・ビョンホンが大鐘賞と青龍映画賞で主演男優賞を獲得するなど快挙が続き、日本公開にさらに弾みをつけた。そして本作ではヨンタクに心酔する夫(パク・ソジュン)を恐れを抱いていく妻を演じたパク・ボヨンも記憶に残る俳優だ。今年の名シリーズの一つとして挙げられる「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~」で演じていた心優しい精神科医とはまた違った演技が新鮮だった。青龍映画賞のレッドカーペットでの妖精のようなドレスルックは忘れられない。

可愛らしさと演技力を兼ね備えたパク・ボヨン
可愛らしさと演技力を兼ね備えたパク・ボヨン画像はパク・ボヨン(@boyoung0212_official)公式インスタグラムのスクリーンショット

生きるために嘘を重ねていく女性アンナの顛末を描くドラマ「アンナ」でタイトルロールを演じ、深みのあるキャラクターにもシンクロできるを証明したペ・スジ。今年は自分自身のmiss A時代を想起させるようなドラマ「イ・ドゥナ!」に主演。コケティッシュなドゥナが時折見せる暗い顔には、アイドルという華やかな仕事に隠された光と影が宿っていて、見る者を痛切な気持ちにさせた。百想芸術大賞では毎年恒例のMCとして会場を盛り上げていた。

「イ・ドゥナ!」ではアイドルとして生きる苦悩も演じた
「イ・ドゥナ!」ではアイドルとして生きる苦悩も演じた画像はペ・スジ(@skuukzky)の公式インスタグラムのスクリーンショット

『コンクリート・ユートピア』『密輸』というブロックバスター作品の双璧に食い込んだのが、2024年2月9日(金)に日本で劇場公開となる『梟ーフクロウー』だ。百想芸術大賞、大鐘賞映画祭、青龍映画賞など2023年の韓国国内映画賞で25冠を達成するなど圧倒的な強さを見せつけた。

リュ・ジュンヨルは『梟ーフクロウー』での来日にも期待したい!
リュ・ジュンヨルは『梟ーフクロウー』での来日にも期待したい!画像はリュ・ジュンヨル(@ryusdb)の公式インスタグラムのスクリーンショット


新人監督賞を総なめしたアン・テジン監督だが、撮影当時は50歳とベテランの年齢。百想芸術大賞では苦節の多い監督人生を振り返るように「新人監督がデビューするまで多くの紆余曲折があります」と語り出すと、「視覚障害者の役割が容易ではなかったリュ・ジュンヨル、ありがとうございます。 キム・ソンチョル、アン・ウンジン、2人の演技をモニタリングする瞬間が幸せでした」と感慨深げに口にした。


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