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スピード感半端ないアクション、戦うファミリーの絆…「アクアマン」最新作が海の「ワイスピ」って本当?

コラム

スピード感半端ないアクション、戦うファミリーの絆…「アクアマン」最新作が海の「ワイスピ」って本当?

ジェイソン・モモアが演じるキャラクターにも類似点を発見

最後に“ジェイソン・モモア”というリンクについて触れておこう。『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』で彼が演じたダンテは「ワイスピ」史上最も手強い敵と呼びたいほどだった。行動はとにかく破天荒で、破壊に爆破、殺人と、まさにやりたい放題。そのうえサイコパス呼ばわりされるキャラクターだから、なにを考え、次になにをするのかまったく読めない。用意周到で、罠を張りめぐらし、プランBやプランCもしっかり用意している切れ者。とにもかくにも、よろしくない意味でヤバいヤツだった。ドミニク・ファミリーに戦いを挑んだ理由の一つは、父の命を奪われたことへの復讐だが、ここにも家族のドラマがある。

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のダンテはドミニク・ファミリーを容赦なく追い詰める
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のダンテはドミニク・ファミリーを容赦なく追い詰める写真:Photofeast/アフロ

それに比べると、モモア扮するアクアマンは頭脳明晰というタイプではなく(?)、よくも悪くもピースな男。お調子者でもあり、お行儀をよくしないといけない場面でも、つい地が出てしまうが、笑ってごまかす術はしっかり心得ている。豪快な性格こそダンテと共通しており、悪党には容赦なく鉄拳制裁を加える。もちろん、ピースな性格だから堅気の衆には手を出さず、むしろ彼らを助ける側。ダンテとは対極のポジションにいるキャラクターだ。

交渉事でも最終的には力で押し切ってしまう、腕っぷしのいいアクアマン(『アクアマン/失われた王国』)
交渉事でも最終的には力で押し切ってしまう、腕っぷしのいいアクアマン(『アクアマン/失われた王国』)[C]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. TM & [C] DC


こんな具合に類似点を挙げてきたが、「アクアマン」と「ワイルド・スピード」には、ほかにも重要なリンクがある。それは「アクアマン」の監督ジェームズ・ワンが「ワイスピ」シリーズの演出経験者であること。彼が手掛けた『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)は怒涛のアクション攻勢はもちろん、「ワイスピ」史上、最もエモい作品であることで知られている。そんな彼が『アクアマン/失われた王国』でもメガホンを取るのだから、これがアツい映画にならないワケがない。2024年の初頭を飾る、豪快&熱血エンタテインメントを見逃すな!

文/有馬楽

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