高良健吾が貫禄たっぷりの演技で難役に挑む!“スーパー助監督”が手掛ける『罪と悪』場面写真
岩井俊二や廣木隆一、武正晴らのもとで助監督を務めてきた齊藤勇起が自身の手掛けたオリジナル脚本で監督デビューを飾る『罪と悪』(2月2日公開)。このたび本作から、高良健吾演じる主人公の春の姿を写した場面写真が解禁された。
ある日13歳の少年が殺され、彼の同級生3人は犯人と確信した男の家に押しかける。そしてそのうちの一人が男を殺し、事件現場となった家に火を放った。それから20年の時が過ぎ、刑事となった晃(大東駿介)は生まれ育った街へ戻り、幼なじみの朔(石田卓也)と再会。ほどなくして、20年前と同じように少年が殺害される事件が発生。その捜査のなかで晃は春(高良健吾)とも再会を果たし、それぞれが心の奥にしまっていた過去の事件の扉が開き始めることに。
高良が演じる春は、荒んだ家庭環境に育ち、現在は地元の不良たちを集めて闇の仕事も請け負う会社を経営する社長。このたび解禁された場面写真には、春がサングラスをかけてどこかへ電話している様子や、怪訝そうな表情で椅子に座っている様子、そして街を牛耳る白山會の会長である笠原(佐藤浩市)をじっと見つめる姿が切り取られている。
これまで何度も現場を共にしたことのある高良と齊藤監督。「齊藤さんはとにかく“スーパー助監督”。現場に齊藤さんがいれば僕らも安心できる。まだプロットもない段階から、デビュー作への想いは聞いていました」と振り返る高良は、「僕たちの芝居のニュアンスでいろんなことが変わってしまう怖さも感じたし、なにより役に説得力を持たせることが難しそうだと思いました」と、じっくりと役に向き合い理解を深めながら演じたことを明かす。
『ハリヨの夏』(06)でスクリーンデビューを飾って以来、『横道世之介』(13)や『多十郎殉愛記』(19)など数多くの話題作に出演してきた高良が見せる貫禄たっぷりの演技に注目しながら、“スーパー助監督”齊藤監督が並々ならぬ覚悟を持って挑んだノワールミステリーを目に焼き付けたい。
文/久保田 和馬