土屋太鳳、『マッチング』公開に笑顔!佐久間大介は「撮影で使ったペンダント。たまに顔が“吐夢ったり”するかも」と役を意識した出立ちで登場
『ミッドナイトスワン』(20)の内田英治が原作・脚本・監督を務めるサスペンススリラー『マッチング』の初日舞台挨拶が2月23日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、土屋太鳳、佐久間大介、金子ノブアキ、真飛聖、杉本哲太、斉藤由貴、内田英治監督が登壇した。
いまや出会いのツールの大本命となった“マッチングアプリ”を題材に、出会いの裏に仕掛けられた恐怖を完全オリジナルで描く本作。ウエディングプランナーとして仕事は充実しながらも恋愛音痴な主人公の輪花を土屋、輪花とアプリでマッチングする“狂気のストーカー”吐夢役を佐久間、輪花に想いを寄せるマッチングアプリ運営会社のプログラマー、影山役を金子が演じている。
上映後の会場を見渡した土屋は「映画ならではの、刺激的な世界観を体感していただけたと思います」とにっこり。佐久間は「撮影期間から考えると1年半くらいが経ちました。長らく待ってくださっている皆さんもたくさんいると思います」と切りだしつつ、「今日はやっと公開なので、気持ちを素直に伝えたいと思います。うれしいー!」と拳をあげて喜びを表現。大きな拍手を浴びていた。
いまだから話せる撮影秘話を明かすことになると、土屋は斉藤由貴への憧れを吐露した。「斉藤由貴さんとあまり演技でご一緒する場面が少なかったんですが、一つ一つのシーンがすごく印象的」という土屋。「中学生の時にとても好きなドラマがあって。ずっと観ていて、本当に憧れだった。だからとても(共演できて)うれしかったです。寒い時期なんですが、(斉藤は)外にずっと立っていらっしゃるんです。そのお姿を見られただけでも幸せでした」としみじみと話すと、斉藤も「ありがとうございます」と目尻を下げていた。
佐久間は「吐夢が、仕事でちょっと怖い部屋を掃除する仕事をしている。あの時に着ている防護服みたいなやつが、めちゃくちゃ暑くて。サウナスーツなんじゃないかというくらい。インナーが絞れるくらい汗をかいた」と吐夢として過ごした日々を回想。すると土屋が「皆さん、お気づきでしょうか。この衣装」と佐久間の出立ちに注目してほしいとアピールし、佐久間は「吐夢を意識してスタイリングしてもらいました。本物の撮影で使ったペンダントもお借りして。吐夢を降ろしつつ、ここに立とうかなと思いました」とキャラクターに愛情を寄せつつ、「たまに顔が、“吐夢ったり”すると思う。気をつけてください」と瞳に影を宿すような表情をして、会場を笑わせていた。
それぞれが息ぴったりにトークを繰り広げるなど、ヒリヒリとする映画の内容とは一変して和やかな雰囲気となったこの日の舞台挨拶。斉藤は「差し入れの時に毎回、太鳳ちゃんの直筆メッセージがある。佐久間さんはあんなに怖い役ですが、カットがかかった途端に『どーも!』とまったく違ったキャラになる。おもしろかった」そうで、「すごく怖い映画ですけれど、現場では幸せな気持ちになることが山ほどあった」と証言した。すると内田監督も「お昼休みには、佐久間くんが知らないおじさんと弁当を食べていた」と現場の様子を振り返り、佐久間は「スタッフさんだと思ったら、知らない人だった。気さくな人だった」と明るい人柄の伝わるエピソードを披露していた。
またステージでは、映画のタイトルにちなみ「マッチングしたいこと」についてフリップで回答する場面もあった。「時間とマッチング!!!」と書いた土屋は、「時間をもっと味わいたい。いま育児とお仕事を一緒にやっているんですが、時間が速すぎて。時間を噛み締めたい」と告白。佐久間は「内田英治監督」とフリップを掲げ、「監督の人柄を知ることができた。すてきな人。今後も内田監督と一緒になにかできたら」と願いを込めた。その内田監督は「海外とマッチングしたい。海外で撮影したり、できれば今回のキャストの方々と」と書いたフリップを見せながら、「『マッチング』の続編があるとしたら、船の上とかで撮りたい。捕まったり、亡くなったりしている方もいますが」と続編を希望。「楽しい仲間たちと作った映画。パート2をぜひやりたい。末長く応援よろしくお願いします!」と呼びかけていた。
取材・文/成田おり枝