6つ子を演じるSnow Manの役どころをおさらい。映画『おそ松さん』のハチャメチャぶりを解説!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
6つ子を演じるSnow Manの役どころをおさらい。映画『おそ松さん』のハチャメチャぶりを解説!

コラム

6つ子を演じるSnow Manの役どころをおさらい。映画『おそ松さん』のハチャメチャぶりを解説!

赤塚不二夫の名作ギャグ漫画「おそ松くん」を原作に、松野家の6つ子が大人になった姿を描いたテレビアニメ「おそ松さん」。2015年、赤塚不二夫生誕80周年記念作品としてスタートし、以降、テレビアニメ3期、劇場アニメ、舞台、ゲームなど幅広い展開を見せながら、社会現象をも巻き起こした大ヒット作が、ついに実写版の映画『おそ松さん』となってスクリーンに登場!主演のSnow Manをはじめとするキャスト、スタッフ一同の原作への愛がギュッと詰まった本作の見どころを紹介したい。

ハチャメチャすぎる展開で、どこに連れて行かれるかわからない映画『おそ松さん』
ハチャメチャすぎる展開で、どこに連れて行かれるかわからない映画『おそ松さん』[c]映画「おそ松さん」製作委員会2022

松野家の6つ子、おそ松(向井康二)、カラ松(岩本照)、チョロ松(目黒蓮)、一松(深澤辰哉)、十四松(佐久間大介)、トド松(ラウール)は20歳を過ぎても定職に就かず、親のスネをかじる、クズで童貞のクソニート。しかし、ある日、長男のおそ松が大富豪の老紳士に出会ったことで、彼らの日常は一変する。老紳士とその妻が、事故で亡くした息子と瓜二つのおそ松を「養子にしたい」と申し出たのだ。全員同じ顔(という設定)の6つ子たちは、自分こそが養子にふさわしいことを証明するため、それぞれ目標に向かって努力を始めるが、彼らの物語はどんどんおかしな方向に暴走していく。そこへ、“映画のストーリーを本来のものに戻す”という重要な任務を負う3人の“物語終わらせ師”、エンド(渡辺翔太)、クローズ(阿部亮平)、ピリオド(宮舘涼太)が現れる。

“御曹司バトルロイヤル”のはずがどんどんおかしな方向へ発展!

今回の実写映画化は、舞台「おそ松さん」シリーズなどをプロデュースしてきた菅原大樹がずっと温めてきた企画であり、Snow Manが主演するというアイデアから一気に実現に向けて動きだしたとのこと。監督は「映画 賭ケグルイ」シリーズや『東京リベンジャーズ』(20)などマンガ原作の映画化に定評のある英勉。脚本を手掛けたのは、トリッキーな劇構造を使って、とことんバカバカしい笑いを追求する劇団「シベリア少女鉄道」代表の土屋亮一だ。

「おそ松さん」は6つ子の話なのに、主演のSnow Manは9人もいる…。この矛盾のつじつまを合わせるべく、3人のオリジナルキャラが作られたわけだが、「おそ松さん」の世界観を知っている人にとっては、「なるほど、そうきたか!」と思わせる絶妙な設定が用意されているのがポイント。物語が始まって早々に「6つ子を実写化するのって、無理あるよな~」、「俺らが演じているから、6人とも顔違うけど、作品としては全員同じ顔なんだよ」といったメタ発言が連発される映画『おそ松さん』は、原作アニメではおなじみのメタフィクションと過剰なパロディをとことん実写で見せるチャレンジングな作品なのだ。

まず、小学生みたいな言動で弟たちを怒らせることの多い長男のおそ松は、劇中で大学受験を目指す勉強熱心なまじめキャラに変身。通っていた図書館で、薄幸そうな美少女と出会い、恋に落ちてしまう。クールを気取ったイタいナルシスト、次男のカラ松は、身体を鍛えようとトレーニングに打ち込んでいたが、ひょんなことから記憶を失い、アメリカへと流れ着く。ツッコミ担当の常識人であり、アイドルオタクの三男、チョロ松は、現実の女の子と話せるようにとナンパに励んだ末、ホストクラブのNo.1に上り詰める。無気力マイペースで自己肯定感が低い四男の一松は、就活をがんばったもののうまくいかず、怪しげな地下催事場で人生を賭けたゲームに参加することになる。いつも明るくハイテンションな野球大好きっ子の五男、十四松は、大リーガーになるという夢を抱いたまま、なぜか戦国時代にタイムスリップ。そして、行動力もコミュ力も高めで甘え上手な末っ子のトド松は、起業家を目指していたが、いつしかデスゲームの主催者に…。

大富豪の養子に選ばれるために“自分磨き”を始めたはずの6つ子たちは、しだいに当初の目的を忘れるほど、それぞれの物語に没入し、我を失っていく。同じ美少女に恋したおそ松とチョロ松が三角関係になる純愛ストーリー。カラ松が海外の犯罪スペシャリスト集団のメンバーとなるケイパーもの。一松とトド松が極限の勝負に挑むデスゲームもの。十四松のモノクロ戦国時代劇。さらに、どんどん発展する彼らの物語を止めなければならないエンド、クローズ、ピリオドの3人の“物語終わらせ師”たちもまた、ミイラ取りがミイラになるがごとく、各物語に飲み込まれ、登場人物の1人になってしまうという展開がシュールだ。

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