春は映画やドラマのロケ地にお出かけ!手書き看板と堪能するロケ地の魅力&フィルムコミッション紹介イベントに行ってみた
東京&関東圏で行われた映画やドラマのロケ地を紹介する企画展「映画・ドラマの都 東京+関東 ロケツーリズムフェスティバル」が、新宿駅西口広場イベントコーナーにて3月8日(金)まで開催中だ。また特別展示として「最後の手書き映画看板師 久保板観の仕事」も併設。味わい深い手書き看板を眺めながら、ロケ地の魅力に触れることができる。
映画やドラマにとって、その作品の登場人物の一人も言えるのがロケ地だ。キャラクターに寄り添うような風景が一層そのドラマを際立たせ、観客にとっても忘れ難い大切な場所になることも多いはず。そんななか、制作サイドと街の架け橋となり、ロケ地の案内や撮影の調整に一役買っているのが、各地のフィルムコミッションだ。本イベントでは、各地域のフィルムコミッションごとにブースを区切り、東京&関東圏で行われた作品のロケ地情報や作品パネルを紹介。フィルムコミッションの活動内容を知ることができると共に、「この映画に出ていた場所はここなんだ。行ってみよう!」とお出かけしてみたくなるような企画展となっている。
本イベントを企画したのは、映画、テレビドラマなどの円滑な制作をサポートする東京都の窓口「東京ロケーションボックス」。同団体の遠藤肇は「各自治体の皆さん、地域を盛り上げるためにいろいろな努力をしながら撮影支援の活動をしています。企画展を通して、こういった取り組みがあることも知っていただけたらとてもうれしいです」と願いを込め、「また今回は、手書き映画看板もご紹介しています。映画看板というのも、大切なカルチャーの一端です。看板も楽しみながら、映画に親しんでいただけたら」と歴史も感じながら、企画を堪能してほしいと呼びかけていた。
「新宿観光振興協会」のブースにドドン!と並ぶのは、4月25日(木)から世界独占配信となるNetflix映画『シティーハンター』のポスターだ。単行本の累計発行部数5000万部突破する大人気コミックを、作品愛にあふれる鈴木亮平主演で実写化するとあって大いに話題になっている本作。主人公の冴羽リョウは新宿に住んでいるという設定で、新宿駅東口にある伝言板は、リョウへの仕事の依頼人が暗号「XYZ」を書きつける場所でもある。「『シティーハンター』と言えば、新宿」というくらい作品にとって欠かせない場所となっているが、今回の実写版でもしっかりと新宿の街が映しだされているという。ブースには新宿エンタメマップや、お花見のお供に最適な新宿さくらマップなど、春の新宿を案内する情報誌も用意されている。イベントの後には、ロケ地を探しながらふらりと街歩きをしてみたくなること必至だ。
「すみだフィルムコミッション」のブースでは、山田洋次監督にとって90本目の監督作となる映画で、吉永小百合と大泉洋が親子役として共演した『こんにちは、母さん』(23)のロケ地も紹介されている。山田監督が墨田区向島での撮影にこだわった本作では、白髭神社や言問橋、隅田公園、墨田聖書教会など、実在する場所を背景にしてドラマが紡がれていた。また台東区も現在、盛んに映画やドラマの撮影が行われている地域。「台東区フィルム・コミッション」ブースでは、ヴィム・ヴェンダース監督が役所広司を主役に迎えた『PERFECT DAYS』(公開中)のポスターが来場者をお迎え。隅田公園や、石川さゆり演じるママのお店「紅の灯ノヴ」の写真も飾られている。墨田区や台東区は、昔ながらの街並みや観光スポットを多く有することから、国内外の制作陣から注目を集めている様子だ。