「クジラの子らは砂上に歌う」梅田阿比が『デューン』の世界を表現!「“砂漠”はどの文化圏の人たちにも根源的な憧れがある」
「ポールが発揮していくであろうカリスマ性と、復讐劇にも期待しています」
――最新作『デューン 砂の惑星PART2』のどんなところに期待していますか?
「PART1がすごくいいところで終わったので、とにかく続きが気になっています。ポールの体験が過酷すぎて辛かったのですが、ラストシーンでは自分の運命を受け入れる決断をしたことがはっきりわかる場面がありました。これからカリスマ性を発揮してフレメンたちを魅了していくとしたら熱いですし、復讐劇にも期待しています。予告ではサンドワームの群れと供に戦っているようなシーンがありましたね。最終決戦でサンドワームと共闘するのでしょうか…?PART1では脅威にしか見えなかったのですが…。どんな展開になったとしても砂の世界で猛るサンドワームたちは観たいです!新キャストでは、皇女イルーラン役のフローレンス・ピューが気になっています。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の情熱的なエイミーがとてもよかったので…。一筋縄ではいかないお姫様なのかな、と想像しています」
「魅惑的な不毛の大地や、自然の象徴のような巨大生物は、どの文化圏の人たちにとっても憧れ」
――小説「デューン 砂の惑星」は後世の様々な作品にも影響を与えています。この作品がクリエイターたちの創作意欲に刺さる理由はどこにあると思いますか?
「原作小説が後の多くのSF作品のバイブル的作品になっていることは有名なので聞いたことはありました。私自身は未読でしたが、『デューン』に影響を受けたと言われている『風の谷のナウシカ』などに感銘を受けて育った世代です。魅惑的な不毛の大地や、自然の象徴のような巨大生物などは、どの文化圏の人たちにとっても根源的な憧れのイメージだったのかもしれません。原作小説も購入しているので、『PART2』鑑賞後に一気読みするのを楽しみにしています」
――映画館にはよく行かれますか?また、最近ご覧になった映画でお好きな映画、印象に残った映画がありましたら教えてください。
「仕事柄、出版社の編集者さんからお薦めされた映画作品から選んで観にいくことが多いです。去年観た作品だと『ゴジラ-1.0』がおもしろかったです。サンドワームもそうですが、ゴジラがただのモンスターではなく神々しい存在として描かれていてゾクゾクしました。映像や物語のスケールが大きな作品は、できるだけ劇場で観たいと思っています」
文/有馬楽