【第96回アカデミー賞】『ゴジラ-1.0』が偉業達成!日本映画初の視覚効果賞を受賞、山崎貴監督は「誰にもチャンスがあることの証だと思います」と喜び爆発|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
【第96回アカデミー賞】『ゴジラ-1.0』が偉業達成!日本映画初の視覚効果賞を受賞、山崎貴監督は「誰にもチャンスがあることの証だと思います」と喜び爆発

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【第96回アカデミー賞】『ゴジラ-1.0』が偉業達成!日本映画初の視覚効果賞を受賞、山崎貴監督は「誰にもチャンスがあることの証だと思います」と喜び爆発

現在ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催されている第96回アカデミー賞の授賞式。日本映画として初めて視覚効果賞にノミネートされていた『ゴジラ-1.0』(公開中)が、見事にハリウッドの名だたる超大作を押さえて同部門を受賞する偉業を成し遂げた。

【写真を見る】日本映画の技術力の結晶にハリウッドが驚愕!名だたる超大作と肩を並べる快挙
【写真を見る】日本映画の技術力の結晶にハリウッドが驚愕!名だたる超大作と肩を並べる快挙[c]2023 TOHO CO., LTD.

本作は、ゴジラのファンであることを公言している山崎貴監督が監督・脚本・VFXを務めた国産実写ゴジラ映画第30作。昨年11月に公開された日本では、興行収入60億円、観客動員392万人(3月4日時点)を突破する大ヒットを記録。先日発表された第47回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む8つの部門で最優秀賞を獲得する大旋風を巻き起こした。また、同12月に公開された北米では現地の批評家や観客たちから大絶賛を集め、累計興収5500万ドルを突破。これまで北米で公開された日本の実写映画で歴代1位のヒットとなっている。

『スター・ウォーズ』(77)や『E.T.』(82)、『ジュラシック・パーク』(93)に『マトリックス』(99)、『アバター』(09)など、映画技術のエポックメイキングとも言える作品が受賞を果たしてきた視覚効果賞は、歴代の受賞・ノミネート作品は超大作映画ばかり。今年も製作費2億9100万ドルの『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』や、同2億5000万ドルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』、同2億ドルの『ナポレオン』といった超大作がノミネートされていた。

第47回日本アカデミー賞では最優秀作品賞など8部門の最優秀賞を獲得
第47回日本アカデミー賞では最優秀作品賞など8部門の最優秀賞を獲得[c]2023 TOHO CO., LTD.

そんななかで、およそ1500万ドルで製作されたと言われる『ゴジラ-1.0』は、製作費の高さに比例しない圧倒的な技術力で世界中を驚かせ、アカデミー賞の前哨戦の段階から各地の批評家協会賞などで視覚効果賞を立て続けに受賞。ちなみに作品を手掛けた監督自らがVFXを務め、アカデミー賞視覚効果賞を受賞するのは『2001年宇宙の旅』(68)のスタンリー・キューブリック以来となる。

『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞でも存在感を発揮した
『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞でも存在感を発揮したNick Agro / [c]A.M.P.A.S.

日本と世界の映画史にその名を刻む受賞者となったのは、山崎監督と渋谷紀世子、高橋正紀、野島達司の4名。会場中のスタンディングオベーションに迎えられて登壇すると、山崎監督は「このステージに立つとは夢にも思いませんでした。いま私たちはここに立っています。ハリウッド以外で頑張っているアーティストの皆さん、ハリウッドは私たちの作品を見てくれている。誰にもチャンスがあることの証だと思います」と英語でスピーチ。昨年12月に亡くなった阿部秀司プロデューサーへ受賞の喜びを伝えた。


『ゴジラ-1.0』Blu-ray&DVDが5月1日(水)発売決定!
『ゴジラ-1.0』Blu-ray&DVDが5月1日(水)発売決定![c]2023 TOHO CO., LTD.

ゴジラ誕生70周年という記念すべき年に、日本映画の歴史に偉大な一歩を残した『ゴジラ-1.0』。日本国内では5月1日(水)にBlu-ray&DVDのリリースが決定しており、まだ全国の劇場でロングラン上映が続けられている。まだ観ていないという人はいまのうちに映画館の大スクリーンに足を運び、ハリウッドを凌駕した日本の映画技術の結晶をその目に焼き付けてほしい。

文/久保田 和馬


第96回アカデミー賞特集

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