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「リアルで現実的なロマンス」「せつないながらも前向きになれる」…共感する人続出の『パスト ライブス/再会』が描く人生の美しさ

コラム

「リアルで現実的なロマンス」「せつないながらも前向きになれる」…共感する人続出の『パスト ライブス/再会』が描く人生の美しさ

鑑賞後に思わず考えたくなる、人と人とを結ぶ運命的な縁の存在

ニューヨークの地で24年ぶりの再会を果たす2人は、ある選択へとたどり着く
ニューヨークの地で24年ぶりの再会を果たす2人は、ある選択へとたどり着く[c] Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved

そんな本作のキーワードとなっているのが、日本で言う“縁”に当たる“イニョン”と呼ばれる韓国の考え方。前世を意味するタイトルの「パスト ライブス」もこの考え方に由来しており、作品ではノラとヘソンとアーサーがそれぞれの運命的かつ不思議な縁を示すキーワードとしてたびたび登場する。

「仏教の輪廻転生の考えに根付いており、純日本人の自分にはすんなりと理解できる考えではありましたが、欧米圏ではよりロマンチックに感じる表現に思えて、フレッシュな状態でその考えに触れられる境遇を羨ましく思いました」(20代・男性)と日本人にとっては割と身近な考え方。ゆえに映画を観てそんな自身の過去の“縁”を思い出した人も多かったよう。

「採用試験である面接官に『私はあなたに会ったことがあるかもしれない。私たちは似ている』と言われ、私の境遇や生き方を当てられた時、この人とはほかの世界で縁があったのかと思いました。面接の後、人生のアドバイスもくださって、その方のアドバイスも参考にいまを楽しく生きています」(20代・男性)
「転校した先で一生の友達ができたり、社会人になって異動した先で出会った人と忘れられない恋愛をしたことがありました。起こる前には自分が想像もしなかった展開がいつも待っているのが人生だから、すべて予定されていた『縁』だと感じることが多いです」(20代・女性)
「自分から離れてしまったけど、いつまでも大切に思う人のことを思い出した。映画ほどではないが遠くに離れてしまって偶然再会することはないが、映画と同じ年頃のときに再会していたら、映画と同じような時間を過ごして、同じように自分の暮らしに帰っていったと思う」(50代・女性)

外の世界での人生を選んだノラは、アーサーと結婚を選択する
外の世界での人生を選んだノラは、アーサーと結婚を選択する[c] Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved

また「運命という言葉は正直、私には辛辣です。偶然が偶然だったからこそ幸せな瞬間も多くあります。それでも自分が前を向くために、きっと必要な言葉なのだと思います」(20代・女性)といった捉え方にもあるように、縁や運命とはなんなのか、その意味を追求する作品となっている。

幼なじみ2人の再会を題材に、甘い瞬間からせつない別れまで悲喜こもごもが語られる『パスト ライブス/再会』は「大切な人、失いたくない人がいる人へ。いまに辿り着いた人生を肯定して、より大事なものを大切にできるようになる映画」(30代・女性)

「いまある“縁”についてとても考えさせられました。過去に後悔があったとしても、それでもこうしてここに居る自分、それはなににも変えられないし、過去の自分があったからこそ。たくさんの“結ばれなくてもつながっている縁”も含めて人生、とせつないながらも前向きに思える作品でした」(20代・女性)
「結婚について考えているいまのタイミングで観て、本当によかったです。私も幼なじみと付き合っているので、ノラとヘソンの関係に共感しつつ、いまの彼女との付き合い方について改めて考えさせられました」(30代・男性)


『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)より公開
『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)より公開[c] Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved

これらの言葉が示しているように人生のいかなる瞬間をもやさしく包み込み、観客のこれまでとこれからをも肯定し、生きることの美しさを再確認させてくれる1作となっている。ぜひ劇場で鑑賞すれば、いろいろと想いを巡らせたくなることだろう。

構成・文/サンクレイオ翼


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