「In-N-Outバーガー」から炎上事件の真相まで。第96回アカデミー賞授賞式の舞台裏まとめ

コラム

「In-N-Outバーガー」から炎上事件の真相まで。第96回アカデミー賞授賞式の舞台裏まとめ

「第96回アカデミー賞(以下、オスカー)」の授賞式が、米現地時間3月10日夜、カリフォルニア州ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された。オスカーは“ハリウッド”にとって、最重要イベントの1つ。映画という夢の世界を作り上げる人々にとっての夢の舞台だ。今回のオスカーではどんなドラマが生まれたのか?現地在住ライターが、バックステージのエピソードをご紹介する!

In-N-Outバーガーとアフターパーティー

オスカーに参加するなら絶対食べたい!セレブたちも夢中の「In-N-Outバーガー」
オスカーに参加するなら絶対食べたい!セレブたちも夢中の「In-N-Outバーガー」

オスカーのアフターパーティーと言えば、今年で30周年を迎えた「ヴァニティフェア」誌が主催するパーティーのこと。その会場で名物となっているのが“IN&OUTファッション”記事の着想源になった、ファストフードチェーンの「In-N-Outバーガー」だ。注文してから調理することをモットーとしており、日本でいうとモスバーガーといった感じ。アメリカでも西海岸にしかないため、ニューヨークやヨーロッパから来るセレブに絶大な人気を誇っているという。米テレビNBC系列「トゥデイ」オンライン版によると、今回のアフターパーティーでこのハンバーガーを満喫したのは、スティーヴン・スピルバーグ監督。映画界の“マエストロ”がいま一番撮影したいのが、このバーガーだとは!

映画メディアのライター、ジェレミー・ハーバートのXより
映画メディアのライター、ジェレミー・ハーバートのXより写真はJeremy Herbert(@DDayFilms)公式Xのスクリーンショット

「USAトゥデイ」紙電子版によると、昨年助演女優賞を獲得して今年はプレゼンターを務めたジェイミー・リー・カーティスは、フライトを伴う予定があったのか、授賞式を早めに切り上げなければならなかったようだが、空港へ向かう道すがら、このIn-N-Outバーガーを食べる時間だけは確保したそう。助演女優賞の発表は、式の前半にあるからできたことでしたね。カーティスのインスタグラムによると、このバーガーはTODOリストのマストチェック事項だったみたい!

助演女優賞のプレゼンターを務めたジェイミー・リー・カーティス
助演女優賞のプレゼンターを務めたジェイミー・リー・カーティスWarrick Page [c]A.M.P.A.S.

 ジェイミー・リー・カーティスのInstagramより
ジェイミー・リー・カーティスのInstagramより写真はJamie Lee Curtis(@jamieleecurtis)公式Instagramのスクリーンショット

アフターパーティーの名物といえば、オスカーに負けないレッドカーペット(オフィシャルフォトコール)ファッションも、その1つ。授賞式には今季のノミネート関係者のみだが、アフターパーティーには“いまが旬セレブ”が勢ぞろいするから、こちらもマストチェック!アフターパーティーのみの参加でINなファッションだったのは、カイリー・ジェンナーとエミリー・ラタコウスキー。

カイリー・ジェンナー
カイリー・ジェンナー 写真はLudovic de Saint Sernin(@ludovicdesaintsernin)公式Instagramのスクリーンショット

エミリー・ラタコウスキー
エミリー・ラタコウスキー写真はEmily Ratajkowski(@emrata)公式Instagramのスクリーンショット

夢の舞台に年齢制限はない

ジェイミー・リー・カーティスとイー・ヤン・フェイさん(左)、チャン・リ・ファさん(右)
ジェイミー・リー・カーティスとイー・ヤン・フェイさん(左)、チャン・リ・ファさん(右)Mark Von Holden / [c]A.M.P.A.S.

短編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた『ふたりのおばあちゃん』に主演したイー・ヤン・フェイさん、御年96歳。もう1人のおばあちゃんの、チャン・リ・ファさんは御年86歳。作品さながら、明るく過ごす人生を賛美するようなカスタムのロダルテで登場した。車イスがこんなにもおしゃれなファッションアクセサリーに見えるとは!ファッションにはこだわりのある米「ヴォーグ」誌が、今回のレッドカーペットでのベストファッションだった、とレポートしたのも納得。

助演女優賞のプレゼンターとして参加したリタ・モレノ
助演女優賞のプレゼンターとして参加したリタ・モレノMark Von Holden [c]A.M.P.A.S.

“アメリカ”・フェレーラの助演女優賞ノミネートのプレゼンターとして参加したリタ・モレノも、92歳だそう。夢の舞台に立つのに、年齢は関係ない。歳を重ねて謳歌する人生はこんなにも楽しい。そんな事実を体現してくれた先達たちは、大歓声を浴びていた。


歴史的な瞬間に惜しみない拍手が!

レッドカーペットで様々な人たちに応対するティム・クック
レッドカーペットで様々な人たちに応対するティム・クックMark Von Holden / [c]A.M.P.A.S.

レッドカーペットは、メディアにとって大事な取材の場。パーフェクトなルックを披露したアップル社CEOティム・クックは、「オーセージ(北米先住民の一種で、アメリカ中西部に住む部族)・ニュース」のインタビューに答えた。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で主演女優賞にノミネートされたリリー・グラッドストーンと、歌曲賞にノミネートされた「A Song for My People(Wahzhazhe)」について触れ「これまで語られてこなかった事件や、この作品を通じて、人々が歴史的かつ新たな一面を知ったことに、鳥肌ものの感動を覚える」と完璧な見解を述べた。

 レッドカーペット入りして記念撮影するオーセージパフォーマーたち
レッドカーペット入りして記念撮影するオーセージパフォーマーたちKyusung Gong / [c]A.M.P.A.S.

惜しくも受賞は、ビリー・アイリッシュの『バービー』の楽曲に譲ったけれど、オーセージ族による歌曲賞のパフォーマンスは、スタンディングオベーション。ライブの配信やソーシャルメディアでは、涙目になりながら見守るグラッドストーンの姿が拡散された。BIPOCの躍動がまた1つ、ハリウッドの歴史に輝かしく刻まれた瞬間だった。

 マーティン・スコセッシ監督に挨拶するリリー・グラッドストーン
マーティン・スコセッシ監督に挨拶するリリー・グラッドストーンWarrick Page / [c]A.M.P.A.S.
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