ブラムハウス大解剖!観逃したらもったいない、粒ぞろいの劇場未公開作
ブラムハウスの多様な“恐怖”を味わえる、プライム・ビデオのプログラムは注目
コロナ禍の2020年と2021年には、ホラー映画がもっとも盛り上がるハロウィンの時期にあわせて「Welcome to the Blumhouse」と題してプライム・ビデオで新作映画が各4本ずつ、計8本配信される試みが行われた。
2020年のラインナップは記憶を失くした男に降りかかる不気味な恐怖を描いたママドゥ・アティエ主演の『ブラック・ボックス』(20)、シドニー・スウィーニーとマディソン・アイズマンが共演した『ノクターン』(20)、かつて自分を殺そうとした男の生まれ変わりが娘の恋人として現れる『イーブルアイ』(20)、そして友人を殺したという娘の罪を隠蔽しようとする両親を描くスリラー『冷たい嘘』(18)。
また2021年は、邪悪な者たちに立ち向かう老女を主人公にしたホラーコメディ『悪魔のビンゴカード』(21)や、少女とヴァンパイアの戦いを描く『ブラック・アズ・ナイト』(21)、奇妙な現象に見舞われる夫婦を描く『マードレス 闇に潜む声』(21)、そして老人養護施設を舞台にしたスーパーナチュラルホラー『呪われた老人の館』(21)の4本が配信。どれも粒ぞろいの佳作ホラーばかり。
あのオスカー女優がサイコパスに!?人気スターの出演作も多数
『呪われた老人の館』で主演を務めているのは、「インシディアス」シリーズなどにも出演している名女優バーバラ・ハーシー。このように、劇場未公開作品のなかにも、著名なスター俳優やオスカー俳優の出演作、また人気監督の作品があったりするので油断できない。
例えば、歌手としても有名なジェニファー・ロペスが主演を務め、年下の青年から執拗に付きまとわれる高校教師を演じた『ジェニファー・ロペス 戦慄の誘惑』(15)、ジェシカ・アルバがとあるカルト宗教団体の闇を追うドキュメンタリー作家を演じた『ジェシカ・アルバ ヘブンズ・ベール〜死のバイブル〜』(16)がそうだ。
ほかにもデヴィッド・オイェロウォが過去の世界と繋がり殺人事件を阻止しようとする『ドント・レット・ゴー -過去からの叫び-』(19)や、オスカー女優オクタヴィア・スペンサーが狂気に満ちた隣人を演じた『マー -サイコパスの狂気の地下室-』(19)。さらにケヴィン・ベーコンとアマンダ・セイフライドが共演し、デヴィッド・コープが監督と脚本を務めるという豪華な座組の『レフト -恐怖物件-』(20)なども。
またスタッフにもフォーカスを当ててみれば、ブラムハウスを代表する人気シリーズ「パラノーマル・アクティビティ」の生みの親であるオーレン・ペリの『エリア51』(15)であったり、『ダ・ヴィンチ・コード』(06)など数々のヒット作で脚本を手掛けたアキヴァ・ゴールズマンがメガホンをとった『ステファニー 死体と暮らす少女』(17)も劇場未公開となっている。
そして“ホラーの帝王”スティーヴン・キング原作では『ハリガン氏の電話』(22)や『スティーヴン・キング 血の儀式』(14)があるので、ファンならば絶対に押さえておきたいところだろう。
ここまで全3回に分けて紹介してきたブラムハウス・プロダクションズのホラー/スリラー映画。今後も低予算ながらハイクオリティかつ画期的な作品を世に送りだしていくであろうブラムハウスは、もはやスタジオというより一つのジャンルとして定着したといっても過言ではない。
“恐怖の工場長”ジェイソン・ブラムが仕掛ける次なる恐怖に期待しながら、すでに日本国内で観ることのできる100作品以上の“恐怖”を思いっきり楽しんでみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬
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①【ブラムハウスの代名詞!オリジナル&単体作】25本②【大ヒットシリーズ&続編たち】36本
③【掘り出し物多数!劇場未公開作】35本
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