『かくしごと』杏に読者の疑問をぶつけてきた!偶然が重なった撮影当時の思い出から、フランスとの2拠点生活で感じることまで次々回答!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『かくしごと』杏に読者の疑問をぶつけてきた!偶然が重なった撮影当時の思い出から、フランスとの2拠点生活で感じることまで次々回答!

インタビュー

『かくしごと』杏に読者の疑問をぶつけてきた!偶然が重なった撮影当時の思い出から、フランスとの2拠点生活で感じることまで次々回答!

映画やドラマを中心に幅広く活躍しているが、見ず知らずの少年の母になる女性を演じた主演作『かくしごと』(公開中)。『生きてるだけで、愛。』(18)の関根光才監督による本作は、ミステリー作家、北國浩二の感動作「嘘」の映画化。認知症の父の介護ため故郷に戻った作家の千紗子が、偶然出会った記憶を失った少年を“拓未”と名付け、自分の息子と偽って育てはじめたことから思いがけない事態に陥っていくヒューマンミステリーだ。

MOVIE WALKER PRESSでは、Xにてユーザーから質問を募り、杏ご本人に答えてもらう“AMA”(=Ask Me Anythingの略。ネットスラング風に言うと「〇〇だけど、なにか質問ある?」といった意味)を実施。『かくしごと』に出演を決めた理由や共演者との思い出、撮影の舞台裏からパリでの暮らしについてまで、様々な質問に答えてもらった。

「千紗子という役をオファーされた際に、引き受けるきっかけになったことや経緯があれば教えてください」(20代/男性)

「脚本ですね。自分で選択できない子どもたちが悲しい事件に巻き込まれるニュースをよく耳にするなかで、この脚本の千紗子というキャラクターが飛び込んできたんです。彼女は倫理や社会のルールより、まず目の前の命を助けようと考えます。不可能を可能にしていく千紗子を応援したくなったんです。重いストーリーですが、キャラクター誰もがなにか秘密を抱えているところもミステリーとしてすごくおもしろいと感じました」

記憶を失った少年を守るために嘘をつく、複雑な役柄の千紗子を演じた杏
記憶を失った少年を守るために嘘をつく、複雑な役柄の千紗子を演じた杏[c]2024「かくしごと」製作委員会

「千紗子を演じるうえでどのような役作りをされたのでしょうか?」(20代/女性)

「内緒でなにかを抱えている気持ちになってみようと、2週間くらいで消えるタトゥーシールをお腹に貼ったんです(笑)。一種の遊びみたいなものですが、誰にも見えない所にシールを貼っているんだということがずっと意識の片隅にありました。今回は専門的な役柄ではなかったし、監督からも役作りに関して特にお話はありませんでしたが、拓未が本心を淡々と語るやり取りではゾクっとする怖さが降ってきて、自分でも驚くくらい戸惑いました」

「千紗子とご自身を重ねて考えた時に、千紗子と似ている、あるいは自分とは違うと感じる部分があれば教えてください」(20代/男性)

「私とは違ったキャラクターだったので、自分とは別の存在だなという想いがありました。仲のよい友達でもすべてに共感できるわけではないのと同じ感覚で、だからこそ演じるのがおもしろいんだと思います。でも目の前にいる人を助けたいという想いを真っすぐ体現した彼女は、ステキというかカッコいい人だと思いました」

千紗子は”自分とは別の存在”としながらも、彼女のとった行動には共鳴する部分があるという
千紗子は”自分とは別の存在”としながらも、彼女のとった行動には共鳴する部分があるという撮影/興梠真穂

「父親の孝蔵役の奥田瑛二さん、記憶を失った少年を演じる中須翔真さんと一緒に撮影をされたなかで、印象的な出来事や共演されて感じたことがあれば教えてください」(30代/女性)

「奥田さんは現場でキャラクターを抜かず、撮影期間はずっと役をキープされていました。その没入のしかたがすごくて、それに触れたことで私も千紗子のままでいられたと思います。奥田さんで特に印象深いのは、娘の私をお母さん(妻)だと思い込み「母さん」って呼ぶところ。1回呼んだあと、レスポンスを求めて重ねるようにもう1回呼ぶんです。震えるような感情みたいなものを感じて、何度見返してもあそこは涙が出てきます。
翔真くんは子役というほど子どもではなく、ちゃんと自分の足で立って演技をしてました。周りから見たら全然できてるのに『うまくできなかったかもしれない』って悔しがったり。ラストに翔真くんとのお芝居があるんですが、彼の演技に背中がぞわっとなり私も生の感情が出せました。撮影から2年経ってるのでさらに大きく成長しているかと思いますが、当時の彼を観られるのは奇跡みたいに感じます」


千紗子の父、里谷孝蔵を演じた奥田瑛二による認知症の演技に涙を誘われる
千紗子の父、里谷孝蔵を演じた奥田瑛二による認知症の演技に涙を誘われる[c]2024「かくしごと」製作委員会
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