大人こそ観てほしい!エールのような心に響くメッセージに涙…
「この映画は自分自身を受け入れることをテーマにしています。ダメなところも含めて、自分を愛すること。誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです」。
上映前に映しだされるケルシー・マン監督の言葉が示すように、シンパイなどの一見ややこしい感情や暗い過去を否定してなかったことにするのではなく、失敗も含めてありのままの自分を受け入れることの大切さを本作は謳っている。
ライリーも完璧な存在として描かれておらず、アイスホッケーチームの仲間として認められるため、親友を裏切ったり、かっこつけて皮肉を言ったり、自己中心的なプレーに走ったりと右往左往。悩み、苦しみながらも、少しずつ大切なことに気づいていく。そんな等身大な少女として描かれるライリーの姿には、
「自分の思春期を思い出して懐かしくなりました」
「いろんな感情で混乱する思春期、必死になにかにしがみつくことも、自分をうまく表現できず悩み苦しむライリーの姿も過去の自分に重なる」
「いろんな感情を乗り越えて大人になっていくんだな〜って改めて思った」
と、かつての自分と重ね合わせたという声も。それと同時に、完璧じゃない自分を受け入れるメッセージに優しく背中を押された大人も多かったようだ。
「子どもが好きそうかな?と劇場へ。まさかの泣いたのは私でした。我慢を覚えてしまった大人こそ観るべき映画です」
「子育て真っ最中の方や思春期の方にぜひオススメしたいな。まるっとすべてハグして愛おしむ強さ。いろんなことが思い出されたけど、すべて受け入れて前に進むよ」
「大人になった私もリアルタイムに共感できることが多くて、ライリーの等身大の物語というより、いま悩んでるすべての人を肯定する。温かい映画だった。冒頭に出たメッセージを見て、悩みがちな心がホッとした」
自分らしくいることは一見シンプルだが、他者との様々な関係を経験する大人こそ、その難しさを痛感するもの。それゆえに心に来るものが多かったという感想がズラリと並んでいた。
「自分自身の物語を思い返し、いろいろな経験を経ていまの自分がいて、どんな自分も愛してあげようと思いました」
「“自分らしさ”を見つめ直して自分を愛せる素晴らしい作品。何度観ても心に響きます」
「“自分らしさ”に迷って、つい感情に左右されてしまう13歳の複雑な悩みには、大人の自分でも共感できる。一見、子ども向けや家族向けに見えるけど、社会の荒波に揉まれた大人にこそ観てほしい作品でした」
「鑑賞中、思わず何度も自分自身の心と対話してしまいました」、「新たな人生のスタートになるような作品です」といった言葉にあるように、いろいろと考えさせられるような深さが詰まっている『インサイド・ヘッド2』。ぜひ劇場でライリーの成長を見守りながらも、自身の感情にも寄り添ってみてほしい。
文・構成/サンクレイオ翼