『犯罪都市 PUNISHMENT』でマ・ドンソクと対決!正義と悪をよどみなく演じ分ける名優キム・ムヨル|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『犯罪都市 PUNISHMENT』でマ・ドンソクと対決!正義と悪をよどみなく演じ分ける名優キム・ムヨル

コラム

『犯罪都市 PUNISHMENT』でマ・ドンソクと対決!正義と悪をよどみなく演じ分ける名優キム・ムヨル

世界のトップスターと肩を並べた“マブリー”ことマ・ドンソク。そんな彼が主演を務めるシリーズ第4弾『犯罪都市 PUNISHMENT』が公開された。本作はどんな凶悪犯にもひるむことなく拳一つで打ち倒す最強怪物刑事の活躍を描くクライムアクション。主人公の刑事マ・ソクトを演じるマ・ドンソクの痛快な暴れっぷりもさることながら、彼の熱い正義を奮い立たせる悪役も見もので、毎回、注目を集めてきた。

柳沢慎吾がモノマネしたキム・ムヨルの演技も絶妙!
柳沢慎吾がモノマネしたキム・ムヨルの演技も絶妙![c]2024 ABO Entertainment Co.,Ltd. & BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A.ENTERTAINMENT CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED.

1作目の『犯罪都市』(17)は所轄を荒らすチャイニーズ・マフィアとの戦いで、悪役を演じたのはユン・ゲサン。2作目『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)では、近年、人気急上昇のソン・ソックが10㎏も増量して連続凶悪犯を怪演した。3作目『犯罪都市 NO WAY OUT』(23)では、マ・ソクトが汚職刑事と日本のヤクザを一掃。青木崇高が日本刀を片手に大立ち回りを見せた。そして、シリーズ4作目の今作は前作から3年後の2018年を舞台に、デリバリーアプリを使った麻薬密売事件の捜査を進めるなかで、マ刑事ら捜査班は国際IT犯罪組織の存在を突き止める。やがてその組織と違法オンラインカジノ市場を掌握した元傭兵のを殲滅すべく、死闘を繰り広げていく。この元傭兵を演じているのがキム・ムヨルだ。

マ・ドンソクの相棒から凶敵に!大ヒットシリーズのヴィランに抜擢

マ・ドンソクの大ヒット作『悪人伝』(19)では連続凶悪犯に立ち向かうため、ヤクザの組長役のドンソクと手を組むことになる熱血刑事役を演じたが、今作では真逆のキャラクターでぶつかり合う。マ・ドンソクは「キム・ムヨルは運動能力に優れており、アクションシーンの撮影も簡単にこなしていた。『犯罪都市 PUNISHMENT』のシナリオ作業中、ペク・チャンギ役はシリーズ史上最も強い悪役のため、彼のことが思い浮かんだ」とオファーをした経緯を明かしている。

【写真を見る】『悪人伝』ではヤクザの組長演じるマ・ドンソクと手を組む問題児の刑事に扮したキム・ムヨル
【写真を見る】『悪人伝』ではヤクザの組長演じるマ・ドンソクと手を組む問題児の刑事に扮したキム・ムヨル[c]Everett Collection/AFLO

キム・ムヨル演じるペク・チャンギは残虐行為で職務を解かれた特殊部隊出身の元傭兵という設定。序盤から登場するや、必死の思いで組織から逃げ出した青年を情け容赦なく殺害し、冷酷非道ぶりを印象付ける。喜怒哀楽の表情は全く見せず、組織のオーナーであり、ITの天才チャン・ドンチョル(演じるのは、『エクストリーム・ジョブ』のイ・ドンフィ)との会話もほとんど皆無なため、何を考えているかもわからないという不気味な男。しかも短刀を武器に、相手が誰であろうと躊躇なくサクサクっと刺し殺し、悪行を重ねる。

そんなチャンギにマ刑事の怒りも爆発!「これまで手加減して殴って来た。だがお前は例外だ」と鉄拳アクションが炸裂する。拳VS短刀、果たして、我らがマブリーは今作ではどうやって悪党を叩きのめすのか⁉ 思わず興奮! 拳を握ってヒートアップせずにはいられなくなる。


ミュージカル俳優としてスタートし、ドラマ、映画で着実に培った演技力で千の顔を持つ男に

キム・ムヨルは1982年生まれで現在42歳。子供の頃から俳優になるのが夢だった彼は、ミュージカル俳優として02年に芸能活動をスタートし、2009年に「愛のめざめ」で韓国ミュージカル大賞主演男優賞に輝くなどミュージカル界のトップスターとして人気を獲得した。一方で、ドラマ、映画でも活躍を始める。日本でも人気を得た時代劇「イルジメ~一枝梅~」(08)でイ・ジュンギ演じる主人公と敵対する悪役に扮し、ラブサスペンス「リミット」(15)では失踪した婚約者を追う銀行員という役どころで主演を務めた。同作では元特殊部隊出身という設定で、愛する婚約者を捜し求め、謎の組織に立ち向かうという一途な主人公を熱演して女性ファンの心をつかんだ。

2011年の韓国年間興行成績第1位を獲得した『神弓』
2011年の韓国年間興行成績第1位を獲得した『神弓』[c]Everett Collection/AFLO

また公開当時、韓国国民の6人に1人が見たという大ヒット映画『神弓-KAMIYUMI-』(11)や、『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』(17)などではメインキャラクターに抜擢され、存在感を残している。また演技派俳優カン・ハヌルとのダブル主演した『記憶の夜』(17)では、サイコスリラーに挑戦。誘拐され生還した兄は、以前とはどこか違っていた。そんな兄の違和感をムヨルは絶妙に演じた。謎多き物語で、観るものを思いも寄らない結末へと引きこむと高い評価を得た作品だ。

そしてマ・ドンソクと共演の『悪人伝』(19)を経て、『正直政治家 チュ・サンスク』(20)では初のコメディ演技に挑戦。嘘っぱちだらけの国会議員が一夜に嘘をつけなくなったことから起きるドタバタコメディ。『良くも、悪くも、だって母親』のラ・ミラン演じる女性議員のため、滅私奉公する秘書役を熱演。頑張れば頑張るほど、どこかおかしくてつい笑ってしまう。2人の相性も抜群で、続編の『正直な候補2(原題)』(22)も作られている。


関連作品