火だるま、人間歯車、顔面パックリ…残虐すぎる「ソウ」シリーズ“死のゲーム”10選
低予算ながら世界的に大ヒットを記録した1作目の公開から今年で20周年を迎えるソリッドシチュエーションスリラー「ソウ」シリーズ。連続殺人鬼ジグソウが仕掛ける、被験者の生きる意志や倫理観を試すような恐ろしくも哲学的な“ゲーム”が魅力の一つだが、本稿では「よくもまあそんなことを…」と思わず目を背けたくなるような、残虐かつ奇想天外なゲームやトラップの数々を振り返っていこう。
生き残るためなら自分の足をノコギリで…
Jigsaw(ジグソウ)という名前の通り、なにかとノコギリにまつわるゲームが登場しがちなこのシリーズ。そのなかでもシリーズ屈指の残酷度を誇るのが1作目『ソウ』(04)のメインゲームだろう。
朽ち果てたバスルームの対角線上に鎖でつながれた2人の男ゴードンとアダム。部屋の中央には死体が横たわる皆目見当のつかない状況に混乱する2人だが、医者のゴードンのそばに落ちていたテープを再生すると、「制限時間内にアダムを殺さなければ、妻子が死ぬ」というメッセージが流れ…。
世間を震撼させているジグソウのゲームだと悟り、生き残るべく部屋を調べていく2人は、1発の銃弾やタバコ、着信専用の携帯電話など様々なアイテムを見つけ、ついにノコギリを発見。しかし、鎖を断ち切ろうとするも錆びた刃では歯が立たず、刻一刻と時間だけが過ぎ去っていく。追い詰められたゴードンはついに自分の足を切り、部屋から脱出しようとするのだった。
手にはロウソク、体には引火剤…火の元にご用心!
カミソリで自らの手首を切った男が、カミソリワイヤーが張り巡らされた部屋からの脱出に挑むなど、プレイヤーがかつて犯した“業”にまつわるゲームを用意するジグソウ。
1作目で放火魔のマークが参加させられたのは、部屋の壁に書かれた数字から金庫の解錠番号を見つけて、体に盛られた毒の解毒剤を手に入れるというゲーム。一見ゆるそうなゲームだが、ロウソクで照らさないと数字が見えないほどの暗い部屋の床一面にはガラスが敷き詰められ、そのうえマークの体は引火性物質を塗られた即死リーチ状態…。結局マークは丸焦げの遺体で発見されることになった。
腕、脚、首が180度回っていく恐怖の人間歯車
もっとも残酷なゲームとして悪名高いのが『ソウ3』(06)に登場する“人間歯車”。この作品は自動車事故で幼い息子を失った男ジェフが、死の罠に囚われた事故関係者たちを赦し、命を救えるか?数々の試練に挑んでいく内容だ。
この試練のラストに待ち構えていたのが、全身を大がかりな機械につながれたティモシー。飲酒運転で息子の命を奪った張本人だ。この拷問はゆっくりと回り続ける歯車が、ティモシーの腕、脚、そして首を180度、じわじわとねじり切っていくというもの。歯車を止める方法は、片腕を代償にショットガンの先に吊るされた鍵を取ることのみ。関節が徐々にねじられていくティモシーの悲鳴が響くなか、ジェフが下した決断とは?
気持ち悪すぎる…嫌悪感No.1の腐“豚汁”責め
余命幾ばくのジグソウを死なせてしまうと、首の周りに取り付けられた爆弾によって自分の顔面も吹き飛ばされるというリン医師に課せられた道連れトラップなど、人間歯車以外にもユニークな拷問が多く、残酷度はシリーズでも群を抜く『ソウ3』。そのなかでも精神的にキツいのが、ティムに軽い刑を宣告したハルディン判事の拷問だ。
底に判事が拘束された大きなタンクに、巨大ミキサーでペースト化された謎の液体が注がれるという拷問で、ミキサーに次々と放り込まれていたのはなんと腐乱した豚の死体。茶色く濁ったとろみのある純度100%の豚ジュースによって判事がいまにも溺れそうになる光景には、ジェフもドン引きだった。
協力していれば助かったのに…血液貯蔵ゲーム
一つの部屋に集められた5人の男女が数々のゲームに挑んでいくという内容の『ソウ5』(08)。今作で描かれるゲームは、協力して臨めば全員助かることができるものばかりなのだが、他人を蹴落とすことしか考えてこなかった5人は、自分だけが生き残ろうと他人を犠牲にしていく。
1人、また1人と脱落していくなか、しぶとく生き抜いた2人に待ち受けていたのが、電動ノコギリで手を切り、ビーカーに血液を貯めるという最終試練。しかも必要な量は人間1人分の血液量と言われる5リットル。2人は体の半分の血液を失っても生きていることができるのか…?