火だるま、人間歯車、顔面パックリ…残虐すぎる「ソウ」シリーズ“死のゲーム”10選
相手より多くの肉を削ぎ落として生き残れ!
協力ゲームの一方で人を競わせることも大好きなジグソウ。『ソウ6』(09)の冒頭、悪徳闇金業者として多くの人々を苦しめたことからゲームのプレイヤーに選ばれた若い女性シモーネと太った男性エディが繰り広げるのが、自分の肉を削ぎ取って秤に乗せ、総量が多かったほうが生き延びるというゲームだ。
豊満ボディを生かし、順調にお腹のぜい肉をナイフで切り取っていくエディに対し、スタイル抜群で余計な肉のないシモーネ。万事休すかと思いきや自分の腕をナイフでギコギコし、しまいには肉切り包丁でズドン。腕一本を捧げたシモーネが劇的逆転勝利を決め、エディは頭にはめられた装置のボルトが締まり、脳天を貫かれる壮絶な最期を遂げた。
誰を生かして誰を殺す?人格が試される回転木馬
同じく『ソウ6』から抜群のインパクトを誇っていたゲームが回転木馬。今作ではなにかと理由をつけては保険金の支払いを渋り、多くの命を見殺しにしてきた悪徳生命保険会社の重役ウィリアムが、罠に捕らえられた部下たちの命を自らの手で選別するという試練に挑んでいく。
その1つが6人の部下がつながれた“死のメリーゴーランド”。一丁のショットガンが構えられ、ランダムで止まった部下の命を次々と奪っていく仕組みだが、ウィリアムが自らの手を犠牲にしながらボタンを押せば、6人のうち2人だけ救うことができる。
なんとかして生き延びるため、ウィリアムに自分がいかに有能かを売り込み、同僚のことをけなして落とそうとする6人の男女。人間の嫌な部分が凝縮された地獄の光景を目の当たりにしたウィリアムは誰を救うのか?
鍵は自分の“目の前”に…恐怖のデスマスク
『ソウ2』(05)の冒頭で目を覚ました密告屋のマイケルに装着されていたのが、前後に大きく開いた鉄仮面の内側に無数のトゲトゲが付いており、制限時間を過ぎたらハエトリ草のように勢いよく閉じるというバネ仕掛けの“死のデスマスク”。
トラバサミとアイアンメイデンを掛け合わせたようなこの機械を外す鍵は、自分の目の中に埋め込まれていたが、目を犠牲にする勇気のなかったマイケルは、マスクによってあっけなく息の根を止められることとなった。
ジグソウのお気に入り!顔面パックリ逆トラバサミ
シリーズを通してよく出てくるジグソウのお気に入り拷問器具が、このデスマスクとは反対の原理が用いられた逆トラバサミ。制限時間内に鍵を見つけてマスクを外さないと、勢いよくマスクが開き、顎から顔を引き裂くという奇想天外なものだ。
1作目では唯一ゲームを生き残った女性アマンダに仕掛けられたほか、ホフマン刑事には鉄格子でマスクが開かないようにして攻略されるなど、たびたび登場するにもかかわらずなかなかその真価が発揮されなかったが、ついに『ソウ ザ・ファイナル』(10)であるキャラクターの顔面をパックリと引き千切ってみせた。
口は災いのもと…生き残りたければお黙り!
そんな『ソウ ザ・ファイナル』では、ジグソウのゲームを生き残ったという嘘をつき、本の出版やテレビ出演で金儲けをするボビーとその仲間たちを被験者としたゲームが繰り広げられていく。
なかでも恐ろしかったのが、嘘と知っておきながらも世間にボビーの存在を吹聴した広報担当者のニーナがプレイすることになった“沈黙”ゲーム。胃の中にぶら下げられた鍵を取れば脱出できるが、悲鳴を上げると首の周りに設置された鋭利なパイプが音に反応して前進する仕組みだ。痛みと恐怖に耐えられなかったニーナは悲鳴をこらえられず、永遠に沈黙することになってしまった。
番外編…絶対に“助からない”模倣犯が仕掛ける恐怖のゲーム
必ず生き残るチャンスを与えるのがジグソウのやり方だが、模倣犯が用意したゲームにはそんな慈悲は一切なし。『ソウ3』では女性刑事のケリーが、胸郭につながれた装置を外すため硫酸の中に手を突っ込んで鍵を取るが、装置は外れず胸元が引き裂かれることに…。
『ソウ5』では、徐々に体のほうへと下がってくる刃物付きの巨大振り子を止めるためには、罪を犯してきた手の骨を粉々に砕かないといけないというゲームが行われるが、これも真っ赤な嘘。プレイヤーのセスは手を砕かれたうえ、体を真っ二つにされるという悲惨な死を遂げることとなった。
最新作『ソウX』でもゲームがてんこ盛り!
そして2024年、1作目『ソウ』から続く物語を描く最新作『ソウX』が10月18日(金)より公開される。本作では、脳に腫瘍を抱えるジグソウことジョン・クレイマー(トビン・ベル)が危険な実験的治療を試すためメキシコに足を運ぶもこれが詐欺で、騙されたことを知ったジョンは詐欺師たちに死のゲームを仕掛けていく…というストーリーが繰り広げられる。
目につながれた2本の吸引チューブ、5本の指につながれたワイヤー、頭に突き刺される電極のようなものなど、なにやら残酷なトラップがてんこ盛りとなっているようだ。はたしてどんなゲームが繰り広げられるのか?ぜひ劇場でチェックしてみてほしい!
文/武藤龍太郎