『映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」』は子ども向けかと思いきや、実は大人に響いた!「『幸か不幸かは自分次第』という言葉が胸に刺さる」
実は大人にこそ刺さる…“願い”との向き合い方を考えさせられる『映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」』のメッセージ
キャラクターたちを通じて、「正しい選択をしているつもりでも、欲にしつこく毒されてしまうのが人間…本当に怖い」(40代・女性)、「欲って怖いと思うし、深かったです」(40代・女性)、「人の欲は切りがなく、怖いと思いました」(30代・女性)と、欲への恐怖を抱く大人の意見も目立ったが、児童書シリーズの実写化である本作は、決して子ども向けではなく大人に刺さるセリフやシーンがたくさんちりばめられている。「〇〇のようになりたい」「〇〇がしたい」といった羨望や願望は、誰もが一度は抱くもので決して悪いものではない。子どもから大人になるなかで、上記のような感情との付き合い方や向き合い方を考える場面は多いはず。映画を観た大人たちからは、「考えさせられた」「子どもに伝えたい!」という意見が散見した。
「『幸か不幸かは自分次第』という言葉が胸に刺さりました」(40代・女性)
「ずるかったり、悪かったりするのが人間だけど、それも認めたうえで自分がどう行動すべきかを(子どもたちに)考えてほしいと思いました」(50代・女性)
「自分の気持ちだけじゃなくて、他人を思いやる気持ちを大切にしてほしい。どんなことでもルールを守らないと自分に返ってくるから、ひとつひとつをきちんと考えたうえで判断しなきゃいけない」(40代・女性)
そして、子どもたちからは「楽しかった」というストレートな感想が多かった。下記コメントからも、この冬休みに親子で楽しむにはピッタリな作品だということはおわかりいただけるだろう。
「実写版はどんなかな~って、わくわくしていたけど、予想以上におもしろかったです」(小学4年生・女子)
「原作もおもしろいけど本では味わえないスリリングな味わいがある!」(小学5年生・女子)
「子ども向け映画と思っていましたが、人間の悪意やずるさが描かれており、大人でも見ごたえがありました」(50代・女性)
「児童文学の映画化かと軽く見ていたところもありましたが、大人にこそ響く内容もあるすばらしい映画でした」(40代・男性)
さらに、「普段、自分の気持ちを言葉にするのが苦手な息子と観に行きました。帰りに感想を話しながら今日受け取った大切なメッセージを共に考え向き合っていきたいと思います」(30代・女性)と親子で本作のメッセージについて会話したいという意見や、「この映画の続きを観たい」(小学5年生・男子)、「続編も期待しています」(30代・女性)と早くも続編を待ち望む声もあった。
ふしぎで少し怖い駄菓子を巡る人々のドラマを描き、原作ファンの子どもたちだけでなく、大人たちも大満足の様子だった『映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」』。本やアニメから飛び出してきたかのような銭天堂を舞台に、個性あふれるキャラクターたちが織り成す物語を、映画館で楽しんでみてはどうだろうか。
構成・文/サンクレイオ翼