「大人になったからこそわかる、土井先生の人間力…」映画ファンが『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』への止まらない愛を語る!
「やっぱり3人組がいてこその”忍たま”!」
橘「個人的には、ひとりで土井先生の失踪を知って思い悩むきり丸を見守る、乱太郎としんべヱの姿も好きでした。シリアスな展開や、映画ならではの描写も多かったけど、やっぱりこの3人組がいてこその忍たまだなあと思うので」
加世田「お互いを思いやって、本当にいい子たちだなと改めて思いました。彼らの描写については、土井先生じゃないけど、ついつい親目線になってしまって。きり丸、そんなことを一人じゃ抱えきれなくて当然だよ、はやく乱太郎としんべヱに話してよ、ってやきもきしちゃったな」
木庭「自分からはどうしても言えなかったきり丸を、誘導する乱太郎としんべヱがさすがでしたよね。いつもと様子が違うことも含めて、きり丸のことを、ちゃんと理解して寄り添っているのが伝わってくる。そんな3人の友情と一年は組の団結が、安定して中心に描かれているから、安心して観られるところはありました」
加世田「とにかく、忍たまはキャラクターの個性が強いんですよね。尼子(騒兵衛)先生はきっと、マンガを読んでいる人たちの気持ちをよくわかったうえで、親しみやすい、あるいはカッコいいと思えるキャラクターを、いろんなかたちで忍者として描いてくださったんじゃないかなと思います。だから、大人になって改めて観ると、こんなに広くて深い人間関係が構築されていたのか!とびっくりする」
木庭「子どものころは、やっぱり乱きりしんを中心に物語を追っていたし、一年は組のクラスメイトたちを把握するくらいがせいぜいだった。なめくじを後生大事にしている(山村)喜三太とか、変なやつだなあと思うキャラも多かったけど(笑)、一人ひとりの性格や背景、人間関係がわかってくるうちに、全員が愛おしく感じられるようになっていったんですよね」
加世田「クラスだけでなく、学園内に存在している委員会のことを知って、縦の人間関係がわかってくると、より奥深いものが感じられます。今作の映画で久しぶりに忍たまを観るという方にはぜひ、お気に入りのキャラを見つけて、改めてテレビアニメも観はじめてほしいです」
橘「テレビアニメは1話10分というのもいいですよね。一話完結型で平日に放送しているから、気が向いた時に気軽に観られる」
木庭「『勇気100%』が流れるといまだに心が弾むのは、子どものころから変わらないあたたかな空気とわくわくした気持ちを、いつでも思い出させてくれるから。今回の映画を観て、忍術学園のみんなはいつでも帰ってこられる『家族』みたいな存在なんだなあと改めて思ったけど、私たちのこともいつでも変わらず受け止めてくれる懐の深さがあると思います」
加世田「映画をきっかけに、その魅力がもっと広く伝わるといいなあ。あと、ぜひ前作の『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』もあわせて観てほしい。キャラクターそれぞれの個性が、今作以上に伝わりやすいから」
橘「配信もしていますもんね。私はお二人ほどキャラクターそれぞれを認識しきれていないので、観てから、もう一度映画館に行こうと思います」
木庭「私も、最低あと3回は観たいな(笑)。一緒に行く友達によって着眼点の違う感想と発見がもらえると思うから」
加世田「私も、伊作くんの髪の毛をチェックしなくちゃ!気づいていない描写がたくさんあるはずなので、隅々まで味わいたいと思います」
取材・文/橘もも