6位発進の『シェイプ・オブ・ウォーター』、アカデミー賞作品賞受賞を受けて迎える今週末の結果はいかに?
3月3・4日の映画動員ランキングでは、新作6本がランクイン。そのなかで、土日2日間の動員71万7000人、興収8億4300万円という圧倒的な強さを見せた『映画ドラえもん のび太の宝島』が、初登場1位を獲得した。
長編劇場版シリーズ38作目となる本作は、脚本を『君の名は。』(16)や『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(17)を手掛けた映画プロデューサーの川村元気が担当。大泉洋や長澤まさみらがゲスト声優を務め、主題歌と挿入歌を星野源が書き下ろした。06年から始まる新シリーズで最高興収の記録を打ち立てた、昨年の『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(17)を上回る好スタートを切った。
海外ですでに爆発的なヒットを飛ばしている『ブラックパンサー』は、土日2日間で動員19万9000人、興収3億1000万円をあげ、2位に初登場。アフリカにあるとされる超文明国家ワカンダの若き国王が、漆黒のスーツを身にまとったヒーロー”ブラックパンサー”となり、国の秘密を狙う敵と戦う姿を描く。4月27日(金)に公開されるマーベル・シネマティック・ユニバースの集大成『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』につながる重要作でもあり、多くの観客が期待を胸にして映画館に足を運んだと思われる。
第5位に初登場したのは、15年にパリ行きの特急列車内で起きた無差別テロ事件を描いた実録作『15時17分、パリ行き』。土日2日間で動員9万1000人、興収1億2000万円をあげた本作で主演を務めたのは、実際の事件に居合わせ犯人に立ち向かった3人の一般人。『アメリカン・スナイパー』(14)や『ハドソン川の奇跡』(16)など、近年実話作品に注力している巨匠クリント・イーストウッドによるこの大胆な試みも話題になっている。
今年の米アカデミー賞で最多13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞の4部門を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』は6位に初登場。受賞結果が発表されたのは、日本時間で5日の昼。この結果を受けて迎える今週末は、前週以上の動員が見込めるかもしれない。
そのほか新作では、歴史上の文豪と同じ名を持つ異能力者たちの戦いを描くバトル・アクション『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』が7位に、「潔く柔く」などのいくえみ綾による人気コミックを実写化した『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』が8位にランクイン。なお、先週1位だった『グレイテスト・ショーマン』は3位に後退している。
今週末には、Hey! Say! JUMPの知念侑李、中川大志、小松菜奈ら若手スターが共演する青春ドラマ『坂道のアポロン』(3月10日公開)や、女優・吉永小百合の映画出演120作目となる『北の桜守』(3月10日公開)が公開。話題作が多数控える春休み興行がスタートし、ランキングの変動も激しくなりそうだ。
文/トライワークス