役所広司と佐藤浩市『最後の忠臣蔵』でがっつり共演して感激!

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役所広司と佐藤浩市『最後の忠臣蔵』でがっつり共演して感激!

『ラストサムライ』(03)のワーナー・ブラザースが放つ『最後の忠臣蔵』(12月18日公開)の完成報告記者会見が6月17日に開催され、役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、片岡仁左衛門、製作総指揮のウィリアム・アイアトン、杉田成道監督が登壇。時代を超えて人々の琴線を震わせる「忠臣蔵」を大胆な切り口で描いた本作は、大石内蔵助から密命を受けたふたりの武士の忠義にスポットを当てた渾身の時代劇となっている。

討ち入り前夜に逃げ出し、裏切り者の汚名を着せられた主人公・瀬尾孫左衛門役を演じるのは、国際派スターとしても活躍する役所広司。「たくさん忠臣蔵を見てきましたが、生き残った、生かされた人たちの物語はとても新鮮で、討ち入りした人以上に苦しんで頑張ってきた男たちの物語に感動しました。同じ日本人として誇らしく感じました」。

諸国に散った遺族を回った寺坂吉右衛門役に佐藤浩市。役所と佐藤の共演作はこれまでにもあったが、本作ほど共演シーンが多い役柄を演じたのは初めてだったと言う。そんなふたりは互いにライバル意識をもったりしたのだろうか?

役所より4歳年下の佐藤は、「僕から見れば大先輩で、とてもそんなふうには思えない。あ、先にしゃべってしまってすみません(笑)」と恐縮した後で、「今回、役所さんとがっつりやらせていただけることが楽しみで、それを楽しみに撮影所に行ってました」と語ると、役所も「特に演技についてしゃべったっことはなく。浩市さんはほとんど競馬の話をされてて(笑)。でも、今回ふたりで向き合ってセリフをやりとりしたのは刺激的で楽しかったです」と笑顔で語った。

意外にひょうきんだったのは、大石内蔵助役の片岡仁左衛門。「私が内蔵助をやって、若すぎないかなと思ったのですが、出来上がった作品を観て、自分の年を再認識しました(苦笑)」と言ったり、「内蔵助は素晴らしい人物で、しかも出番が少ないという私の一番好きな役どころでした」とコメントして会場を笑わせた。また、初の時代劇で、内蔵助の隠し子・可音を演じた桜庭ななみは、「役所さんとの共演ってことで、ものすごく緊張しましたが、現場では優しくしてもらい、リラックスできました」と緊張しながら語った。

メガホンをとったのは、国民的ドラマ「北の国から」の杉田成道だ。キャスティングについてはこう語った。「役所さん、佐藤さんの役柄は、このふたり以外に考えられない。厳しいスケジュールの中、やろうと言ってくださった。大石内蔵助は品格からして片岡さんしかいなかった。出番が少ないので、出た瞬間に『大石だ!』と思える人じゃないとね。桜庭さんの可音は、この役がこけたら映画もこける。何十人とお会いしたけど、写真を一発見てこの人と思った。はっとする美しさと、日本人らしさ、清純な処女性と品格。今回は、それらがすべてうまい具合にかみ合いました」。ちなみに「北の国から」でおなじみの田中邦衛については、「ちょっと出てって言って。その程度です(笑)」とおちゃめにコメント。

素晴らしいキャスト陣がそれぞれの役柄にはまり、見事に日本人の心を体現している本作。忠義に命を懸ける侍の崇高な生き方は涙なくしては観られない。公開は12月だが、今から心に留めておきたい秀作時代劇だと断言したい。【MovieWalker/山崎伸子】

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