トレッキーなら絶対に挑戦すべし!愛ある『スタトレ』オマージュ、いくつ見つけられる?
誕生から50年以上の歴史を誇るSFシリーズ『スター・トレック』。ダコタ・ファニングの主演映画『500ページの夢の束』(9月7日公開)では、その脚本コンテストに参加するためハリウッドを目指す自閉症の女性の旅路が描かれる。細部まで引用が散りばめられるなど、『スタトレ』が重要な役割を果たしている本作から、愛にあふれたオマージュの一部を本編映像と共に紹介したい。
主人公は、ワケあって唯一の肉親である姉と離れ、ソーシャルワーカーに支えられながら生活しているウェンディ(ダコタ・ファニング)。『スター・トレック』が大好きな所謂“トレッキー”で、その知識では誰にも負けない彼女の趣味は、自分なりの脚本を書くこと。ある日、『スター・トレック』の脚本コンテストがあると知ったウェンディは大作を書き上げるが、郵送では締め切りに間に合わないことがわかり、はるばるハリウッドを目指して旅に出る…というロードムービーだ。
公開された映像は、そんなウェンディが書いたオリジナル脚本の中身で、2人の隊員が宇宙服に身を包み、砂漠を漂っているというもの。実はこのシーン、本家TVシリーズでも何度も使用された“聖地”である、ロサンゼルスの奇岩“バスケス・ロック”で撮影されている。また宇宙服も『スタトレ』でカークが着用していたものと同じ形になっており、突然、本家が始まったのかと錯覚してしまうような完成度となっている。
またこの場面以外にもオマージュは盛りだくさん。予告編では『スタトレ』おなじみのクリンゴン語が登場したり、ウェンディのリュックには隊員が胸に付ける記章のデザインが確認できる。さらに、ソーシャルワーカーの名前は、エンタープライズ号の機関士モンゴメリー・スコットの愛称“スコッティ”。姉オードリー役には『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(13)で、キャロルを演じたアリス・イヴがキャスティングされるなど、役名や配役に至るまでいくつもの“スタトレ愛”が感じられる。
どこにオマージュが隠されているのかを探しながら…という見方も楽しめる本作。もし『スター・トレック』ファン=トレッキーでないという場合でも、大切なものを持つすべての人が共感できる物語となっているので、安心して劇場に足を運んでほしい!
文/トライワークス