殺戮ピエロに、クリーチャー!?中国版『カイジ』がカオスすぎてヤバい!
世界各国あらゆるジャンルの映画を上映する人気の特集企画「未体験ゾーンの映画たち 2019」。今年で8回目を迎え、1月4日(金)より、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷にて、1月下旬より大阪・シネリーブル梅田にて開催されるこの企画には、注目の作品がめじろ押しとなっている!
SF、アクション、ホラーなど“ジャンル映画”と言われる作品を中心に全58本をラインナップし、ぶっ飛んだ“未体験”の映画を味わえるこの特集。中でも、特にヤバい作品が、借金を抱えた自堕落な青年が、それを帳消しにするために、命がけのギャンブルに挑んでいく姿を描いた福本伸行の人気コミック「賭博黙示録カイジ」を中国で実写化した『カイジ 動物世界』。ストーリーは、藤原竜也主演の日本の実写版1作目と同様に、とある船の上で行われる、勝てば借金帳消し、負ければ命の保証はないという、12枚のカードを使ったジャンケンバトルにフォーカスしたものだ。
「カイジ」といえば、その世界観や極端な心情描写など、そもそもぶっ飛んでいる作品だが、本作はぶっ飛び具合がグレードアップ。主人公が暮らす街が、サイバーパンクを思わせるようなネオンきらめくド派手な街並みとなっていたり、主人公の鬱屈した心境として人を惨殺しまくる薄気味悪いピエロや、人の心の醜さを映し出す不気味なクリーチャーが登場したり…と圧倒的なビジュアルで「カイジ」の独特の世界観を表現している。さらに、豪華なのはビジュアルだけでなく、なんとハリウッドを代表する大スター、マイケル・ダグラスが出演。ゲームを取り仕切り、カイジを陥れていく謎の男アンダーソンを演じており、その威圧感あふれる姿にも注目だ。そんなカオスすぎる劇中写真も大量に到着したので、あわせてチェックしてみてほしい。
またこの作品以外にも、『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)など数々の映画でクリーチャーを演じてきたダグ・ジョーンズがトラウマ級に怖い老人を怪演した『ゲヘナ』といったホラーに、密かに人を殺し、さらに人肉を食すことで、快楽を追い求めるという富裕層たちによる秘密のクラブを描いたブラジルの『ザ・カニバル・クラブ』、『八仙飯店之人肉饅頭』(93)のアンソニー・ウォンと鬼才ハーマン・ヤウ監督のコンビが久しぶりにタッグを組んだ『ザ・スリープ・カース』といったカニバルものなど異色の作品たちがズラリ。
さらにティム・ロスとユマ・サーマン演じる詐欺師夫婦が、ギャンブルで大金を失ったことによりギャングに命を狙われる様子を描いたコメディ『Mr.&Mrs.フォックス』から、大ブレイクしたティモシー・シャラメが『君の名前で僕を呼んで』(17)以前に出演し、超能力を持つ主人公の少年を演じた青春SFスリラー『シークレット・チルドレン 禁じられた力』まで、個性豊かな作品が勢ぞろいとなっている。
新年早々、これらの型にはまらない“刺激的な映画”の世界に足を踏み入れて、例年とは一味違う1年の始まりを楽しんでみてはいかがだろうか?
文/トライワークス