PIXARアニメーションの裏側を大公開!楽しみながら学べる“体験型展覧会”が初上陸
ピクサー・アニメーションスタジオの作品を生みだす技法と科学に迫る展覧会「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」が4月13日から9月16日(月・祝)まで、六本木ヒルズ展望台東京シティビューにて開催される。
アメリカ・カナダで150万人以上の動員を記録した大人気展覧会が、ついにアジア初上陸!ということで、早くも話題を集めているこの企画。世界中で愛されているPIXARアニメーションが、どのようにして作られているのか。本展覧会では、その秘密を存分に解き明かしつつ、子どもはもちろん大人も夢中になれる学べる仕掛けがぎっしり!そこで、ぜひ見て体験しておきたい見どころをご紹介したい。
「トイ・ストーリー」シリーズや『ファインディング・ニモ』などピクサーの人気キャラクターを通して、これまで明かされていなかった作品づくりの裏側を大公開。さらに、アニメーションを制作するうえでカギとなる8つの工程を、実際に体験しながら学んでいく“体験型展覧会”となっているのも大きな魅力だ。
アニメーションを制作する上で不可欠な“数学や化学”に焦点をあてているのも、本展覧会の大きな特徴。世界中で愛されているPIXARアニメーションは、その制作過程において最先端のプログラミング技術や制作スタッフたちが生みだす科学の技法を最大限に結集。初めて知るその圧巻の技術とアイデアに、大人も子どもも圧倒されるはず!
最初にキャラクターをデザインする時は、アーティストがスケッチを描きマケットと呼ばれる粘土模型が製作される。こうして作られた実際のモデルをデジタルスキャンしてコンピュータに取り込み、バーチャル3Dモデルがつくられる工程は進歩を遂げた現代技術ならでは。貴重な粘土模型マケットも展示されているので、要チェックだ。
アニメーション制作で重要となるキャラクターの動きをつくる“リギング”と呼ばれる工程では、『トイ・ストーリー』の強くてお茶目なカウガール、ジェシーの顔の表情を実際につくれるモニターが登場。ちょっとした表情の違いで気持ちを表現できることをリアルに体験でき、大人も夢中になること間違いなし!
本展覧会で特に人気が高いのが、実際に自分で映画(コマ撮りのアニメーション)をつくることができる体験ブース。PIXAR作品のオープニングでおなじみのランプを少しずつ動かして写真を撮っていき、再生すると自分だけのオリジナル作品が完成
。過去には熱中し過ぎて40分かけ制作していたお客さんもいたというほど。「間違いを消せるボタン」が設置されているのは、“クリエイティブに考えるにあたって間違いを恐れないことが大切”という制作者からのメッセージ。
40以上のアクティビティと、50以上の動画を展開。まさに楽しみながら学べる“教育”の場としても、GWや夏休みに子どもと一緒に楽しめる人気スポットとして賑わいそうだ。
大好きなキャラクターを、実際に自分で動かすことができる夢のような体験。この展覧会では、大人も子どもの心に戻って楽しむことができるはず。
情感溢れるシーンをつくりだすのにとても大切な工程である“ライティング”。『ファインディング・ニモ』の海中の世界を舞台に、ドリーの背景の照明を自由に変えることができるブースも人気の体験ポイント。好きな色や波の速さを選んで、荒れる嵐の中や暖かな海の表情を作り上げたりと表現は無限大。かわいいドリーと一緒に撮影できるのも嬉しい!
出口には、思わず気分があがる可愛いPIXARグッズがずらり!オリジナルのマグカップやTシャツ、フェイスタオルなど、ここでしか買えない限定品も盛りだくさん。自分のお気に入りのキャラクターアイテムを探すのも楽しい!
世界中で愛されるアニメーション制作は、人知れず果てしない労力と時間がかかっていることをこの展覧会で痛感。そしてPIXARの果てないチャレンジ、尽きない好奇心とクリエイティビティーにきっと誰もが触発されるはず!魔法の世界のサイエンスの扉を、ぜひこの機会にのぞいてみては。
取材・文/富塚 沙羅