大躍進中の新進女優、南沙良!17歳の目標は「グレたい」!?
南沙良にとって16歳は大躍進の年であり、多くの“初めて”を体験した年でもあった。『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)で映画初主演を務め、吃音に悩む少女という難役を見事に演じ切り、高く評価された。その結果、第43回報知映画賞新人賞、第61回ブルーリボン賞新人賞、第33回高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞。2017年に出演した『幼な子われらに生まれ』での名演も鮮烈な印象を残したが、まだ16歳だというのにすでに“演技派”という形容が似合う。
今後の成長が楽しみな女優だが、実際に会って話してみれば、ふんわりとマイペース、かつちょっと不思議な感性(スマホケースには、大好きだという中森明菜の写真がプリントされている!)といまどきっぽさも併せ持つ、等身大の高校生だったりもする。そんな彼女が、5月17日(金)から公開される『居眠り磐音』で初めての時代劇に挑戦。松坂桃李演じる主人公の妹、伊代役を演じている。
「昔の女性はたたずまいや所作がとても美しい印象があったので、時代劇に出演できてとてもうれしかったです。あんなにゆっくり動けるのかは、不安でしたけど(笑)。所作指導も受けたんですが、時代や当時の生活に則ったもので、すごく勉強になりました。普段使わない筋肉を使ったので、筋肉痛になりました(笑)」と初時代劇の感想を語る。
主演の松坂とは2シーンで共演。「ものすごく柔らかい方でした。お芝居もそうですし、ひとつひとつにとても真剣に向き合われる方なので、すごく刺激を受けましたし、背筋が伸びました。私もちゃんとしなくちゃって」と松坂との共演を述懐。撮影中の印象的な出来事を聞くと、「母親役の財前直見さんが差し入れてくれたおにぎりがすごく美味しかったんです!私が食べたのは梅干しが入ったやつで」と顔をほころばせる。
食べ物と言えば、ブルーリボン賞の授賞式で、「(この1年での成長は)食事面で、野菜を口に運ぶ回数が多くなった」と発言し、司会の阿部サダヲを困惑させた南だが、相変わらず野菜は苦手なようで、「ブロッコリーは食べられるようになったんですが、ほかはまだなので…頑張れたらなと…(声が段々小さくなる)。ほうれん草は特にダメですね」と苦笑い。
そんな彼女も、6月11日(火)で17歳になる。最後に、女優として17歳に挑戦してみたいことを聞いてみると、「グレた女の子を演じたいです。スカートが長い80年代の不良とか。大好きな漫画『そうしそうあい』の影響なのか、最近グレたい願望があって(笑)。でも本当にやると怒られそうなので、ぜひともお芝居で!」と目標を語ってくれた。南沙良が不良女子高生に…そう遠くない未来に、ぜひともスクリーンで観てみたい。
文/編集部